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<Have a Dream 夢追い人の挑戦>
田中大貴が思い描くバスケットボール人生。

posted2018/09/13 16:00

 
<Have a Dream 夢追い人の挑戦>田中大貴が思い描くバスケットボール人生。<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

text by

松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

PROFILE

photograph by

Kiichi Matsumoto

夢に向かって努力を重ねるアスリートに迫る連載。
第2回は日本バスケットボール界のエースが登場。

 バスケットボールのBリーグでは所属するアルバルク東京のエースとして初優勝に導き、日本代表でも主軸として存在する。まさに日本バスケットボール界の柱と言ってよいのが、田中大貴である。

 そのプレーで目をひくのは、攻守両面でのオールラウンドな活躍だ。オフェンスではドライブから切れ込んでシュートを決めるだけでなく、チームメイトの得点をアシストする。激しく動き、ディフェンスでも貢献する。そのスタイルには、子供の頃から歩いてきた道のりがこめられていた。

 田中は小学2年生のとき、バスケットボールを始めた。

「友達が続々と始めて、自分も一緒に遊びたいな、と思って。高学年になって試合に出られるようになると、勝つうれしさや負ける悔しさで、夢中になっていきました」

高校入学前は175cmほどだったが。

 中学、高校で全国大会を経験したが、192cmの現在からは意外なことに、高校入学前の身長は175cmほどだった。それが幸いした。

「大きい選手だとゴール近くでしかプレーさせてもらえなかったりすると思いますが、大きくなかったので外からシュート打ったりボールを運んだり、ディフェンスしたり。そこで技術をつけられたと思います」

 高校は「8対2くらい」と言うほどディフェンスの練習に力を注ぐ部だった。こうして、オールラウンダーとしての力が育まれていったのである。

 高校では忘れられない思い出がある。指導する顧問から「しっかり努力したら日本代表に入れる」と言葉をかけられたのだ。当時の田中は、とりわけ注目されていたわけではなく、全国大会で活躍するトップの選手というわけでもなかった。将来、バスケットボールを続けると思っていなかった。「ああ、そうか」と受け止めつつ、胸に響いた。やがて上を目指して頑張ってみよう、と思うようになった。

【次ページ】 やれることを積み重ねて、夢はつかめる。

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