プロ野球PRESSBACK NUMBER

地域密着と大迫力の応援歌。
イベントデーに見るロッテファンの“熱さ”。

posted2018/08/02 16:30

 
地域密着と大迫力の応援歌。イベントデーに見るロッテファンの“熱さ”。<Number Web> photograph by J:COM(Tadashi Kikutake)

text by

別府響(文藝春秋)

別府響(文藝春秋)Hibiki Beppu

PROFILE

photograph by

J:COM(Tadashi Kikutake)

「どこにでもいる阪神ファン、どこにでもいくロッテファン――」

 そんな言葉が野球ファンの間で口にされるようになったのは、いつのことからだったろうか?

 ファンのすそ野が広い阪神ファンは全国各地のどこにでもいるので、地方球場でも絶対にお客さんが入る。一方で、阪神同様に敵地でもスタジアムを埋めることが多いロッテのファンは、首都圏住みであっても地方開催の試合まで遠征も辞さない熱狂的なファンが多くいるということを例えた比喩である。

 それだけ熱心なファンが多いだけあって、マリーンズの本拠地であるZOZOマリンスタジアムでの応援はすさまじい。

 他球団の応援とは一線を画すような一体感のある声とジャンプ、手拍子のコラボレーション。なによりあれだけ大勢で歌っていても歌詞が聞き取れるというのは、驚異的なファンたちのシンクロ率だ。

 1995年にボビー・バレンタイン監督が就任した頃から、応援団のトランペットに合わせてメガホンをたたくそれまでの応援から、手拍子と一体感のある声で応援するサッカーのサポータースタイルを確立。この形式は他球団はもちろん、最近では高校野球の応援にまで広がりを見せている。

数多くのイベントデーを仕掛ける。

 応援の面以外でも、顧客満足度向上のためのデータの有効活用や、ネットメディアと既存メディアの連携など、これまで考えられなかった多くの新しい手法を取り入れてきている。

 更には多くのイベントもファンを引き付ける一因だ。ロッテは今年もここまで多くのイベントデーを行ってきた。

 例えば7月8日の日本ハム戦では、球団のオフィシャルスポンサーを務めるジュピターテレコムを冠スポンサーに、ワンデーマッチ「J:COMスペシャルデー」を開催。

 タレントの稲村亜美さんによる始球式や、ロッテのレジェンド・黒木知宏元投手によるトークショーなどでファンたちを楽しませた。当日は、普段は見ることができない室内練習場など球場の内部施設を探索できるスタジアムツアーや、サッカーのように入場する選手のエスコートを子どもたちが務めるエスコートキッズも実施された。

 他にも試合中にチアリーダーと行うチアダンスへの参加や、7回のジェット風船を使った演出のあとには、子どもたちがグラウンドに降りてそれを拾えるようにするなど、家族連れのファン目線のアトラクションも多く行われた。こうした心遣いも、ファンや子どもたちの心を掴む一因なのだろう。

【次ページ】 ファンの熱気と地域密着の広がり。

1 2 NEXT

ページトップ