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世界最高峰の雪上のコンペティション。
ロンジンがアルペンを支える意味と意義。

posted2018/04/12 11:00

 
世界最高峰の雪上のコンペティション。ロンジンがアルペンを支える意味と意義。<Number Web> photograph by LONGINES

女子アルペンスキー世界王者ミカエラ・シフリンとロンジン社の副社長のファン・カルロス・カペリ氏。

text by

弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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photograph by

LONGINES

 ピンと張り詰めたスカンジナビアの空気の中で、女王の碧眼が白い数字盤に瞬いた。

 夕闇に青白く浮かび上がるデジタルクロックは、来年2月に開催されるFIS(国際スキー連盟)アルペンスキー世界選手権開幕へのカウントダウンを示していた。スウェーデン北部にある欧州屈指のスキーリゾート地・オーレに、新たなランドマークが据え置かれた。

 FIS公式パートナーであるロンジン社製クロックの除幕イベントにプレゼンターとして招かれたのは、青い瞳を持つ女子アルペンスキー世界王者であり、ロンジンのアンバサダーを務めるミカエラ・シフリンだ。彼女はやはりFISが主催するアルペンスキー・ワールドカップにおいて、昨季に続いて年間総合優勝を果たし、2連覇を達成したばかりだった。

2019年の大会へ向けてカウントダウンを刻み始めたロンジンのクロックボード。

 ワールドカップ最終戦の舞台であるオーレは、シーズンのクライマックス特有の華やいだ高揚感に包まれていた。氷点下のはずなのに、広場を埋めたファンの陽気さと歓声に驚かされる。

 23歳の女王シフリンは、広場を埋めたスキーヤーたちへ壇上からチャーミングな笑顔を振りまきつつ、アルペン競技への思いを語りかけた。

 皆さん、スキーは好きですか?

 心からスキーを楽しんでいますか?

 雪上でコンマ数秒を競い合うアルペンスキー界において、ワールドカップと世界選手権というFIS主催の2大タイトルは、文字通り世界最高峰のコンペティション・レベルを誇っている。

 隔年開催の世界選手権に対し、ワールドカップは毎年晩秋から春先にかけて世界中を転戦しながら、種目別及び総合部門で最強のスキーヤーを決める大会だ。

 シフリンが制した今シーズンの女子ワールドカップを例に取ると、ゼルデン(オーストリア)での開幕戦からオーレでのファイナル・ラウンドに至るまで、欧米12カ国・21開催地を転戦するタフな戦いが続いた。

「ダウンヒル」などの高速系競技か、「回転」に代表される技術系種目かを問わず、アスリートや各種エクイップメントへ要求される能力や条件は相当に厳しい。

【次ページ】 10代有望株がW杯コースを体感できる。

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