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ザックジャパンに必要な次の手とは?
柿谷、山口、柴崎らの「残り1年」。 

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細江克弥

細江克弥Katsuya Hosoe

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photograph byDaiju Kitamura/AFLO SPORT

posted2013/06/07 10:31

ザックジャパンに必要な次の手とは?柿谷、山口、柴崎らの「残り1年」。<Number Web> photograph by Daiju Kitamura/AFLO SPORT

ゴールを決めて喜ぶ柿谷曜一朗(中央)と山口螢(右)。5月下旬のA代表選出に洩れた柿谷は「呼ばれなかったということは、まだまだやってこと。またJリーグで頑張ります」とコメント。

7月の東アジア杯で“国内組”の現在地が判明する。

 11日に行われるW杯予選最終節のイラク戦、さらにコンフェデレーションズカップへと挑む日本代表メンバーは、いつもと代わり映えのない23名だった。先の合宿で仲間入りを果たした工藤壮人と東慶悟は当然のごとく外れ、彼らに加えて駒野友一もメンバー外となった。

 メンバーを固定化することのポジティブな側面、つまりチーム力を高めるという意味においては、コンフェデレーションズカップを過去3年間の集大成とする意味は理解できる。タイトルの懸かった真剣勝負で世界の強豪と対面し、改めて自分たちの現在地を知る、あるいは1年後に迫った本番で勝つためのヒントを得る。その意味は大きい。

 問題は“その後”である。

 7月20日に開幕する東アジア杯。日程的な理由からもおそらく国内組中心のメンバー構成となるこの大会は、固定されたチームへの新たな刺激を見極める最後のチャンスとなるだろう。Jリーグを舞台とする“国内組”にとって、特にまだザックジャパンの仲間入りを果たしていない選手たちにとってこれ以上のチャンスはない。

日本代表に必要なのは、柿谷をはじめとする新たな刺激。

 現日本代表が歴代最強のポテンシャルを秘めていることは間違いない。しかしあれだけのタレントを抱えながら、チームは選手層の薄さを露呈している。本田がいなければアウェーとはいえヨルダンに勝てない、ホームですらブルガリアに勝てないチームでは、彼らが公言する「世界の頂点」にたどり着くことはできない。新たな刺激が必要であり、ある才能が日本代表という肩書きを背負うことで化ける姿を見たい。

 C大阪のエースとして圧倒的な存在感を誇る柿谷曜一朗は、突破力と決定力、決定機を演出する力なら清武弘嗣や乾貴士にも劣らない。柿谷の背後でピッチの広範囲をカバーする山口螢の運動量と“決定機に顔を出すボランチ”としての資質は、長谷部誠や細貝萌にもない才能である。

 鹿島の中盤で小笠原満男と並ぶ柴崎岳のセンス溢れるゲームコントロール能力は、よりハイレベルな舞台でこそ輝く可能性を感じさせる。相手DFとの駆け引きを覚えた大迫勇也のポストワークは、ザッケローニが前田遼一を起用する理由の一つに重なる。ハーフナー・マイクの“高さ”は、果たして豊田陽平のそれより相手に脅威を与えるレベルのものだろうか。

日本代表を目指すことが、Jリーグの底上げにつながる。

 ここに挙げた選手だけでなく、Jリーグには実力的に現日本代表メンバーと比較して遜色ない選手が数多く存在する。彼らにとって、「残り1年」はあまりにも短い。

 しかしまだチャンスは残されていることを、ポジティブに捉えてほしい。より多くの選手が現実的な目標として「日本代表」を見据えることは、選手個々の成長を促し、やがてリーグ全体のレベルアップをも促すことになる。

 果たして彼らの“可能性”を、ザッケローニはどのように見ているのだろうか。ザッケローニが率いる日本代表というより、“本田がいる日本代表”での柿谷のプレーを見たい。

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