長谷部誠に会うたびに、思うことがある。Jリーグの主力クラスなら、誰でも欧州で活躍しうる時代に突入しようとしている、と。
今、日本サッカーのレベルを測るサンプルとして、最もふさわしいのはヴォルフスブルクの長谷部だろう。日本代表の主力ではなかったJリーガーが、渡欧からわずか1年半でドイツ王者になり、今季はチャンピオンズリーグに出場した。
「みんなこっちに来たら、『こんなものか』と思うはずですよ」
これが長谷部の率直な感想である。
欧州で成功するために必要な3つの能力とは何か?
筆者がこれまで10人以上の欧州組を取材してきて感じたのは、日本人選手はテクニックの基準はクリアしているということだ。フィジカルの弱さをよく指摘されるが、これはほとんど慣れの問題なので、欧州に飛び込んでしまえばクリアできるものだ。
欧州で成功するには、次の3つの能力が鍵になると、個人的には分析している。
1. スピード
2. 日欧のサッカーの違いを正しく見抜く力
3. 自分のスタイルを変える柔軟性
もし足が速ければ、多少の弱点は補うことができる。また、「裏に飛び出してもパスが来ない」といったサッカーの“文法”の違いをきちんと理解し、スタイルを変える柔軟性を持っていれば、かなりの高い確率で活躍できるはずだ。
おそらく今のJリーグには、たくさんの“第2のハセベ”が眠っている。大変おこがましいのだが、上の3つの条件を意識しながら、ブンデスリーガで通用するであろう11人を'09年のJリーグから選んでみた。また、柔軟性という意味で、すでに完成した選手ではなく、未完成の選手を優先した。システムはブンデスリーガで標準になりつつある4-2-3-1にしよう。
<次ページに続く>
筆者プロフィール

木崎伸也
1975年1月3日、東京都出身。2002年W杯後にオランダへ移住し、03年からドイツ在住。現地のフットボール熱をNumberほか雑誌・新聞で伝えてきた。09年2月1日に日本に本帰国。著書に「2010年南アフリカW杯が危ない!」(角川SSC新書)、共著に「敗因と」(光文社)がある。
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