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王座奪回に燃える、ホンダの“本気”。
~2011モトGP開幕へ~ 

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遠藤智

遠藤智Satoshi Endo

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photograph bySatoshi Endo

posted2011/03/16 06:00

左から中本氏、ストーナー、ペドロサ、ドビツィオーゾ。ワークス3台体制は本気の現れ

左から中本氏、ストーナー、ペドロサ、ドビツィオーゾ。ワークス3台体制は本気の現れ

 ドゥカティからホンダに移籍したC・ストーナーが、合同テストで素晴らしい走りを見せている。2月上旬と下旬にマレーシア・セパンで行なわれた6日間のテストで実に4回のトップタイムを記録。特に下旬のテストでは、3日連続で首位に立った。非公式ながらサーキットレコードタイムを更新し、決勝レースを想定したロングランでもライバルを圧倒。早くも今季のチャンピオン候補の筆頭に挙げられている。

 このストーナーの活躍に刺激されたホンダ勢も大幅にタイムを更新した。ストーナーにエースの座を脅かされてしまったD・ペドロサは、上旬のテストでは2日目にトップタイムをマークし、下旬のテストでもストーナーに肉薄した。ペドロサにとってセパンはこれまで得意とするサーキットではなかったが、連日、自己ベストを更新する気合いの入った走りだった。そして、これまでテストでは常にマイペースだったA・ドビツィオーゾも上位に名前を連ねた。

ホンダ復活は、ストーナーの走りに掛っている。

 中本修平ホンダ・レーシング・コーポレーション副社長は、2年越しでようやく獲得したストーナーの快走と、ストーナー効果によるホンダ陣営の好結果に表情も明るい。

「今年はワークスチームの3人と、(M・)シモンチェリを加えた4人にワークスマシンを供給する。昨年の中盤以降、バイクの状態は良くなっている。今年はさらにそれを熟成させた。ストーナー効果がないとは言えないが、ここまでのテストの結果を見ると、やっとチャンピオン争いをするためのバイクが出来あがったかなと思う」

 モトGPクラスは、2012年から排気量の上限が1000ccに引き上げられる。800ccとなった'07年以降タイトルから遠ざかっているホンダにとっては、今年が800ccでタイトルを獲る最後のチャンスとなる。'09年から陣頭指揮を取る中本氏は、マシンの開発強化とライダーの補強、チーム体制にもメスを入れてきたが、それがやっと結果につながってきたようだ。

 '00年以来、11年ぶりに3台体制で挑むホンダ・ワークス。その復活は、エースの条件を満たし“未知の領域”に次々に踏み込んでいくストーナーの走りに掛かっている。

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