SCORE CARDBACK NUMBER

世界ジュニアで初メダル!
躍進する日本ジャンプ女子。
~要注目の伊藤有希と高梨沙羅~ 

text by

松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

PROFILE

photograph byShino Seki

posted2011/02/19 08:00

世界ジュニア3位の伊藤。父をはじめ親戚にノルディックスキーの選手が多いサラブレッド

世界ジュニア3位の伊藤。父をはじめ親戚にノルディックスキーの選手が多いサラブレッド

 1月26日からエストニアのオテパーで開催されていたノルディックスキー世界ジュニア選手権で、記念すべき成績が印された。27日に行なわれたジャンプ女子のノーマルヒルで、伊藤有希が銅メダルを獲得したのである。

 伊藤は1本目に93mで5位につけると、2本目に99mのバッケンレコードをマーク。見事、日本女子初となるメダルを手繰りよせた。

 高校1年生の伊藤は、2007年3月、小学6年生で出場した国際大会「コンチネンタルカップ」において史上最年少での3位となり、「スーパー小学生」と一躍注目を集めたジャンパーである。その後、体が成長するにつれて、身長と体重のバランスに苦しんだ時期もあったが、常にシニアの日本代表に名を連ねてきた。一昨年には中学2年でチェコ・リベレツでの世界選手権に出場し、17位の結果を残している。メダル獲得は、これまでのキャリアに、ひとつ花開いた結果となった。

 今大会には、先日のHBCカップで141mの大ジャンプを飛び、大倉山シャンツェの女子バッケンレコードを139.5mの伊藤とともに塗り替えた高梨沙羅も出場し6位入賞。さらに田中温子、山田優梨菜も決勝進出を果たした。

ジャンプ女子がソチ五輪で正式に採用されることになれば……。

 メダルを十分狙えると見られていた29日の団体戦は悪天候のため中止となった。しかし、遠征前、渡瀬弥太郎監督が「結果が出なければ監督をやめますよ」と示した自信のとおり、技術面の進境著しいと言われる日本の若手のポテンシャルを十分示すことができたのではないか。

 ジャンプの女子は、2014年ソチ五輪での新種目の候補にあげられており、採用の可能性は高いと言われる。正式には今年4月の国際五輪委員会(IOC)での決議を待たなければならないが、決まれば16歳の伊藤、14歳の高梨と、将来性の豊かな選手を擁する日本にとって楽しみな種目が増えることになる。

 IOCが採用のための審査で主な対象とするのは今月23日に開幕するオスロでの世界選手権である。伊藤と高梨も出場する。昨夏の国際大会で伊藤が総合5位、高梨は4位と健闘したが、ジャンプ女子全体にとって、もっとも重要なこの大会でも上位争いに加わればさらに自信となるはずだ。

 悔いのないジャンプを期待したい。

■関連コラム► 女子のスキー・ジャンプが五輪種目に!? 日本人メダリスト誕生の可能性も。
► 日本にとって歓迎すべき、ソチ五輪に新採用の10種目。

ページトップ