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森保ジャパン「W杯予選3位」だと“地獄ルート”確定 プレーオフは南米5位と…コロンビア、ウルグアイなど相手では厳しすぎる

posted2021/12/01 11:04

 
森保ジャパン「W杯予選3位」だと“地獄ルート”確定 プレーオフは南米5位と…コロンビア、ウルグアイなど相手では厳しすぎる<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama/JMPA

ロシアW杯の日本vsコロンビア。もしアジア最終予選でグループ3位通過になったら、大陸間プレーオフでリマッチ、という可能性がある

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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Takuya Sugiyama/JMPA

 11月26日、2022年ワールドカップ(W杯)予選の大陸間プレーオフ(2試合)の組み合わせ抽選が行なわれ、アジア5位が南米5位と、北中米4位がオセアニア首位と対戦することになった。各々の試合の勝者が、W杯出場権を獲得する。

 過去の大会では、当事国のホーム&アウェーで行なわれていた。しかし、今回はパンデミックを考慮して、来年の6月13日か14日、カタールで一発勝負で行なわれる。

 アジアにとって最悪の組み合わせ。唯一の救いは、一発勝負となったことだろう。筆者がそう考える理由を、順を追って説明したい。

 そもそも、大陸間プレーオフは各大陸への出場枠をより適切にする目的で、1974年大会予選で初めて実施された。

 当時の大陸別出場枠は、欧州が8.5、南米が2.5、北中米、アフリカ、アジアがそれぞれ1。これに開催国と前大会優勝国を加えた16カ国が出場する。

 大陸間プレーオフは1試合だけで、欧州9位のソ連と南米3位のチリが対戦。1973年9月にモスクワで行なわれた第1レグの結果は、スコアレスドローだった。第2レグはチリの首都サンチャゴで2カ月後に行なわれる予定だったが、チリで軍事クーデターが起きて社会主義政権が倒されたことにソ連が抗議して試合をボイコット。チリが不戦勝(2-0でチリの勝ち)となり、翌年のW杯に出場した。

 以来、大陸間プレーオフは1982年大会を除くすべての予選で実施されており、2002年大会以降は4大陸代表が参加している。

大陸間プレーオフの過去戦績を振り返ると

 オーストラリア(2006年大会まではオセアニア所属で、2010年大会以降はアジア所属)を含むアジア勢の過去の戦績は、以下の通り。

 ● 1986年大会:オーストラリア 0-2 スコットランド(1分1敗)
 ● 1994年大会:オーストラリア 1-2 アルゼンチン(1分1敗)
 ● 2002年大会:イラン 1-2 アイルランド(1勝1敗)
 ●       オーストラリア 1-3 ウルグアイ(1勝1敗)
 ● 2006年大会:バーレーン 1-2 トリニダード・トバゴ(1分1敗)
 〇       オーストラリア 1-1(PK4-2) ウルグアイ(1勝1敗) 
 ● 2010年大会:バーレーン 0-1 ニュージーランド(1分1敗)
 ● 2014年大会:ヨルダン 0-5 ウルグアイ(1分1敗)
 〇 2018年大会:オーストラリア 3-1 ホンジュラス(1勝1分)

 注:1998年大会はイランとオーストラリアが対戦し、イランが勝ち上がった。現在、この両国はアジアに属するので、この対戦は考慮しなかった。

 2勝7敗で、勝率は22%でしかない。一方、南米勢の過去の戦績は以下の通り。

【次ページ】 勝率で見ると南米はやっぱり圧倒的に……

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