オグリにテイオー、ゴールドシップ…人気「ウマ娘」10頭のDNAを受け継ぐ“今年デビュー馬”たちの最新事情を調べてみたら…？

　夏競馬のたのしみのひとつに2歳馬のデビューがある。どんな血統の、どんな馬がいるのか調べるのはたのしいし、血統表を眺めているだけで想像がふくらんでいく。

キタサンブラックの初産駒たちに期待が膨らむ

「競馬のほんとうのおもしろさを知るには5年かかる」と言う人がいる。競馬に興味を持ったときに走っていた馬たちが引退して繁殖牝馬や種牡馬となり、その仔馬が走りだしたとき、競馬本来のおもしろさがわかるというのだ。思えばわたしも、トウショウボーイやマルゼンスキーの産駒が走りだしたときから競馬の見方が変わったように思う。

　そういう意味で注目されるのは2歳馬が初産駒となるキタサンブラックである。歌手の北島三郎さん（大野商事）の馬として、競馬に興味がない人にも名前を知られたスターホースが引退して3年半がすぎた。

　産駒の最初の勝ち馬となったのはホッカイドウ競馬のウン。めずらしい二文字の馬名だ。中央では父とおなじ清水久詞厩舎のコナブラックが新馬戦3着のあと未勝利戦に勝った。8月9日現在、勝ち馬は2頭だが、エリンコート（オークス）の娘レディコートアスクや、ブラックエンブレム（秋華賞）の息子ブラックノワール、スイープトウショウ（宝塚記念）の息子ピエドラデルーナなど話題の産駒が控えている。

キタサンブラック　©Takuya Sugiyama

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オグリにテイオー 「ウマ娘」の血をひく産駒たちが話題！

　ところで、いま話題のゲーム「ウマ娘　プリティーダービー」をきっかけに競馬に興味をもつ人が増えているという。わたしはゲームにもアニメにもとんと疎い人間だが、どんな形であれ、あたらしいファンが増えるのはいいことだ。

　ウマ娘から競馬に接したファンがこれまでの競馬初心者と違うのは、はじめて見る馬の祖父母や曾祖父母にゲームでなじみの馬（キャラクター）がいることである。ゲームの制作者が90年代の競馬ファンなのだろうか、登場するキャラクターの多くが90年代から2000年代にかけて活躍した馬なのだ。その結果、オグリキャップやトウカイテイオーの人気が再燃し、30年も前に活躍した名馬の希少な血をひく馬たちが話題になっている。

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