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「久保建英を横取りできて鼻高々」
贔屓紙記者が語るレアル移籍の真相。

posted2019/06/19 11:45

 
「久保建英を横取りできて鼻高々」贔屓紙記者が語るレアル移籍の真相。<Number Web> photograph by Getty Images

コパ・アメリカ初戦でも決定機を作り出した久保建英。スペインでの注目度も大きく上がっている。

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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Getty Images

 スペイン最大のスポーツ紙『マルカ』のアルバロ・オルメード記者が、レアル・マドリーが久保建英獲得を発表した6月14日以降連日、南米選手権のため調整を続ける日本代表の練習場を訪れていた。お目当ては、もちろん久保である。

『マルカ』は“白い巨人”の上層部にまで食い込んでおり、このメガクラブに関する情報の深度と精度において他メディアの追随を許さない。「日本のメッシ」の移籍に関する疑問点を、洗いざらい問い質した。

バルサの下部組織時代から注目。

――レアル・マドリー(以下、マドリー)関係者の久保への率直な評価は?

「非常に高い。同世代のスペイン選手よりずっと上と評価している」

――マドリーはいつから彼に注目していた?

「バルセロナの下部組織時代からだ。強化部は、世界中の優秀な若手の動向に常に気を配る。仮に、それが今はライバルクラブ所属であろうとね。それは将来、隙があれば獲得するため。だから、マドリーにとってクボの獲得は過去数年来の努力が結実したことになる」

――久保を争ったクラブは?

「マドリー、バルセロナ、パリSG、アヤックスなど」

――スペインでは、2大クラブ以外は興味を示さなかったのか?

「もちろん、欲しかったはずだ。しかし、マドリーとバルセロナに財力で太刀打ちできるはずがない。手を出そうにも出せなかった」

――マドリーは、日本およびアジア市場への経済効果も考えたのだろうか?

「それもあるだろう。クラブ史上初めてアジア人選手を獲得したことは、アジア戦略においても大きな意味がある。ただし、もちろん選手の実力あってのことだ」

【次ページ】 バルサが泣く泣く手放した真相。

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