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ロッテのキャンプが去年と全然違う。
吉井コーチが導入したブルペン制限。

posted2019/02/09 10:30

 
ロッテのキャンプが去年と全然違う。吉井コーチが導入したブルペン制限。<Number Web> photograph by Kyodo News

ドラフト1位・藤原恭大の打撃練習を見守る井口資仁監督。今年のロッテは楽しみが多い。

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永田遼太郎

永田遼太郎Ryotaro Nagata

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 その日のスケジュール表を見て「おやっ?」と感じることがあった。

 千葉ロッテ、石垣島春季キャンプ2日目のことだ。昨年は予定にあったはずのシート打撃が、その日のメニューから外れていたのだ。さらに目を凝らすと、ブルペンに入るピッチャーの頭数自体が少ない。

 昨年は故障でリハビリ組に入っていた一部の限られたメンバーをのぞいてほぼ全員が連日ブルペンに入っていたのだが、この日は一、二軍合わせた全38人中半数を下回る15人ほどしか入っていない。

 メンバーの名前をチェックすると関谷亮太、西野勇士といった、キャンプ初日の紅白戦に入っていなかったメンバーだけがこの日ブルペンに入っている。

 なるほどこれは一時的な処置なのかと、こちらも翌日まで様子見を決めていたのだが、翌3日目になってもブルペンに入ったのは一軍メンバーが19人中、東條大樹、島孝明を含む5名のみ、二軍メンバーが19名中10名と、全体の数で見ればやはり半数を下回る。

 じゃあ残りのメンバーはどうしたかというと、午前中はキャッチボール、投内連携、ランニング。午後に入ってもウエイトや体幹トレーニングといった強化練習を行う程度で、ピッチングの「ピ」の字もない。

吉井コーチが練習量を管理。

 これは何か考えがありそうだと、キャンプ4日目の朝一番、今年からチームに加わった吉井理人一軍ピッチングコーチに訊いてみることにした。

「大きな理由はキャンプ初日に紅白戦があったことです。さらにシート打撃とか強度の高い練習があることもそうですし、通常この時期にはやらない練習がここのチームでは続くわけじゃないですか。その分の質と量はこちらで管理しなきゃいけないと思ったので、ブルペンに入る日は管理するようにさせてもらいました」

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