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森保Jがイランを上回る要素は何か。
原口元気、堂安律の言葉がヒント。

posted2019/01/28 14:00

 
森保Jがイランを上回る要素は何か。原口元気、堂安律の言葉がヒント。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

今大会で左サイドのレギュラーを任されている原口元気。イラン戦では持ち前の突破力に期待したい。

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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Takuya Sugiyama

 武器を持たずに勝てる戦などない。

 では、今の日本代表の何が武器になるだろうか。

 1月28日、日本時間の23時から行なわれるアジアカップ準決勝で対戦するイラン代表は、これまで顔を合わせてきたチームとは格が違う。

 対戦相手を過度にリスペクトする必要はないとはいえ、この一戦を前に原口元気は冷静に語っていた。

「イラン戦では、本当に小さなところで勝負が決まると思う。90分間、一瞬でも集中力を欠いたらやられるし、今大会で一番良いゲームをしないと勝てないと思います」

 イランは、FIFAランキングでアジア最上位の29位。日本のランキングは50位で、アジアで3番目である(オーストラリアが41位)。

 イランの最大の強みは、2011年4月の就任から8年弱かけてカルロス・ケイロス監督が鍛えあげてきた組織力にある。

 ちなみに、ケイロスは今大会後にコロンビア代表の監督の座につくことが決定的となっている。ポルトガル代表やレアル・マドリーの監督を務めたキャリアの持ち主ではあるが、イラン代表での仕事ぶりがなければコロンビア代表監督の候補に名前が挙がることもなかっただろう。

アジア相手に39試合負けなし。

 ケイロス監督のもとでしっかりとオーガナイズされたチームはボールを保持することもできるが、組織だった守備からの堅守速攻が強さを支えている。先のロシアW杯では決勝トーナメント進出こそならなかったものの、スペイン、ポルトガル、モロッコと同居したグループで1勝1分け1敗で、失点はわずか2点だった。

 さらに、彼らはアジア勢との対戦では直近39試合負けなし。公式戦全体でも4年前のアジアカップ以降、ロシアW杯でのスペイン戦での1敗しか喫していない。そして、ロシアW杯を経験した選手が、今もチームに数多く残っている。

 今大会では5試合で12ゴールを決め、ただの一度も失点することなく準決勝へと勝ち上がってきた。日本が簡単に勝てそうな要素は見当たらない。

【次ページ】 7年10カ月と5カ月の差。

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