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マンC移籍、板倉滉は等々力育ち。
川崎の10番を夢見た少年の13年後。

posted2019/01/17 17:00

 
マンC移籍、板倉滉は等々力育ち。川崎の10番を夢見た少年の13年後。<Number Web> photograph by J.LEAGUE

2018年はベガルタ仙台で活躍した板倉滉。CBとボランチをこなせる大型タイプだけに、大化けに期待したい。

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いしかわごう

いしかわごうGo Ishikawa

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J.LEAGUE

 海を越える日本人フットボーラーは、今オフも目立つ。

 だが、この海外移籍は、さすがに驚かされた。

 板倉滉のイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティへの完全移籍である。

 昨季のプレミアリーグを制し、現在世界最高峰のサッカーを展開しているとも言われている名門クラブに、日本人が電撃移籍を果たしたのだ。

 労働許可証の関係もあり、オランダ1部リーグ・フローニンゲンへの期限付き移籍が同時に発表されているが、それを差し引いても、大きなインパクトを与える海外移籍ニュースだったと言える。

 大きな驚きと同時に、「そもそも、板倉って何者?」という疑問を持ったサッカーファンも多かったかもしれない。A代表の経験がない彼は、世間的な知名度が高いとは言い難い選手だからである。

'18年はベガルタで成長。

 板倉滉は現在21歳。

 端的に説明すれば、東京五輪世代の有望株ということになる。

 川崎フロンターレの下部組織出身で、主戦場はセンターバックとボランチ。186cmの長身を生かした空中戦の競り合いと、恵まれた体格を生かしたボール奪取の強さには定評がある。巧みな足元の技術も魅力で、ダイナミックな展開力を含めて、スケールの大きさを感じるプレイヤーだ。

 選手層が厚い川崎ではレギュラーに定着できなかったが、昨季はベガルタ仙台に期限付き移籍で加入。24試合に出場し、実戦経験を積みながら、著しく成長を遂げた。

 そして東京五輪を翌年に控えた今季、仙台での期限付き移籍を終えた板倉が、どういう決断をするのか。その去就に川崎サポーターがやきもきしていた中、ビッグクラブへの挑戦が発表されたというわけである。

【次ページ】 下部組織では三好康児と同期。

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