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篠山紀信が語る大谷翔平撮影秘話。
「大谷は天から舞い降りた鶴のよう」

posted2018/12/20 17:30

 
篠山紀信が語る大谷翔平撮影秘話。「大谷は天から舞い降りた鶴のよう」<Number Web> photograph by Wataru Sato

Number968・969号の表紙を手にする篠山紀信さん。楽しそうに撮影を振り返ってくれた。

text by

涌井健策(Number編集部)

涌井健策(Number編集部)Kensaku Wakui

PROFILE

photograph by

Wataru Sato

 12月20日に発売された年末特大特集の968・969号「スポーツブーム平成史 熱狂を超えろ」では、表紙を2018年に「二刀流」で全米を沸かせたエンゼルスの大谷翔平選手が飾ってくれた。

 両手を大きく広げ、ジャンプをする大谷選手――その写真を撮ってくれたのは篠山紀信氏だ。

 常に「時代」を切り取ってきた写真界の巨人のNumber初ショット。被写体となったのは24歳ながらスポーツ界全体の顔となったアスリート。初対面だったというが、撮影を終えて何を感じたのか。表紙や特集内のカットに込めた思いを聞いた。

24歳、汚れを知らない野球少年。

「天から舞い降りたんだよ!」

 印象的な表紙のポーズは篠山さんがリクエストをして、大谷選手がそれに応えて生まれたもの。そのポーズの意図を問うと即座に答えが返ってきた。

「彼は頭がキュっと小さくて、身体がバーンと大きい。だから人間というより、美しい鶴が羽を広げて舞い降りた感じがした。だから撮影中に、翔んでくるのがいいな、って瞬時にひらめいたんだよね。大谷君はピュアな感じがするじゃない? 24歳だけど汚れを知らない野球少年というか。それをそのまま撮りたかったんですよ」

「編集部内ではグリコのポーズに似ているという声も……」と話をふると、「グリコじゃないよ、鶴でしょ!」と否定されてしまった。

 今年MLBで新人王に輝き、帰国直後に記者会見をして大きなニュースになっていた頃の取材だったが、大谷選手の姿や振る舞いはイメージ通りだったという。

【次ページ】 「翔」がまさに彼のイメージ。

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