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冬眠状態の日本を尻目に、
アメリカ市場が話題独占!
~2011年、日本格闘技界の危機~ 

text by

布施鋼治

布施鋼治Koji Fuse

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photograph bySusumu Nagao

posted2011/01/28 06:00

冬眠状態の日本を尻目に、アメリカ市場が話題独占!~2011年、日本格闘技界の危機~<Number Web> photograph by Susumu Nagao

UFC76でマット・ワイマンと対戦し判定負けした小見川。2月がUFC3戦目の試合

 1月中旬の時点で日本のビッグイベントのスケジュールは何も発表されていない。それとは対照的に、アメリカの格闘技市場は相変わらず元気だ。

 その頂点といえるUFCに挑戦する日本人選手もあとを絶たない。1月1日のUFC125には五味隆典が登場したが、“名勝負製造機”クレイ・グイダのギロチンチョークの前に一本負けを喫してしまった。これでUFCでの戦績は1勝2敗。次がラストチャンスだろうか。

 昨年までUFCが認定する王座はその五味が活動するライト級が最軽量だった。しかし、ライト級以下が充実したWECがUFCに統合されたことに伴い、今春からフェザー級やバンタム級のタイトルマッチも組まれることになった。

「UFCには適正体重の階級がない」と嘆いていた日本の軽量級選手にとっては朗報だろう。2月5日のUFC126には山本“KID”徳郁と小見川道大が揃い踏み。KIDはバンタム級でデメトリアス・ジョンソンと、小見川はフェザー級でチャド・メンデスと闘う。KIDは今回がUFCデビューとなるが、小見川は以前UFCで連敗を喫してリリースされた苦い経験がある。

 ただ、その時はライト級契約だった。その後フェザー級に落とすと、小見川は水を得た魚のように活躍し始めた。今回も「いずれはUFC王者という称号を手に入れたい」と自信満々だ。

ヒョードルらも出場する2月12日のストライクフォース。

 気をつけなければならないのは、日本人選手は完全にアウェーであるということ。マッチメークを見ても、必ずしも彼らが主役というわけではない。デメトリアスは10勝1敗の戦績を誇り、チャドは9戦全勝と未だ負けを知らない。アメリカ側から見れば、KIDや小見川の方が脇役なのだ。

 一方、アメリカではUFCに次ぐ規模の「ストライクフォース」が企画したヘビー級トーナメントも楽しみだ。出場メンバーはエメリヤーエンコ・ヒョードル、アリスター・オーフレイム、ファブリシオ・ヴェウドゥムら、日本でも知名度の高いトップどころが勢揃い。まず2月12日に1回戦2試合が行なわれる。順当にヒョードルとアリスターが1回戦を突破したら、準決勝(日時未定)で夢の初対決が実現する。どの階級もアメリカが話題を独り占め。どこかに冬眠状態の日本が割り込む余地はあるのだろうか。

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