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公式カメラマンだけが踏み入れた
サンウルブズの“聖域”ロッカールーム。 

text by

近藤篤

近藤篤Atsushi Kondo

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photograph byAtsushi Kondo

posted2018/07/26 07:00

公式カメラマンだけが踏み入れたサンウルブズの“聖域”ロッカールーム。<Number Web> photograph by Atsushi Kondo

中央で祈りを捧げているのは南ア出身のヴィリー・ブリッツ、ヘンカス・ファン・ヴィック、ヴィンピー・ファンデルヴァルトの3選手。

ロッカールームを撮影する喜び。

 そして、最後のレッズ戦では試合前のロッカールームでの撮影を許可される、というサプライズもあった。

 目の前には、張り詰めた空気の中、グラウンドへ向かう数分前、互いに抱きしめ合い、勇気を与え合い、最後まで仲間のために闘い抜くことを誓い合う選手たちがいた。敬虔なクリスチャンである3人の南アフリカ人は片膝をついて神に祈りを捧げていた。そして最後はロッカールームの中心で全員が円陣を組み、雄叫びをあげた。

 なぜ最後の試合でこの聖域を分かち合える許可が出たのか、僕には正直わからない。腰痛の治療のためにチームを離れたジェイミー・ジョセフの代わりにチームを率いていたトニー・ブラウンが、最後の最後で僕もチームの一員として認めてくれたのか、あるいはシーズン最後の何のタイトルもかかっていないゲームだったからなのか。

 もし前者なら、これほど嬉しいことはない。

 もし後者なら、是非とも来シーズンは最後の最後までカメラマンなど立ち入ることのできないサンウルブズのロッカールームであってほしいと心から願っている。

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