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土屋征夫43歳、今も“J5”で現役。
「親子対決、真剣勝負で行くよ」 

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渡辺功

渡辺功Isao Watanabe

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photograph byIsao Watanabe

posted2018/06/07 10:30

土屋征夫43歳、今も“J5”で現役。「親子対決、真剣勝負で行くよ」<Number Web> photograph by Isao Watanabe

関東リーグ1部で今も現役を続ける土屋征夫。なお後ろにいるのは「デカモリシ」こと森島康仁だ。

6人目の子供が生まれたばかりで。

 このときは、相前後するようにJ2京都サンガへの期限付き移籍が決まったのだが、シーズン終了後、甲府、京都との契約が満了。次の所属先を探し始めるなか、気に掛かっていたのは、甲府に移籍した5年前から横浜に残してきた家族のことだった。

「関西のチームからの誘いがあって。最初は嫁さんも『大丈夫。これまで通り好きにしなよ』と言ってくれてたんだけど。去年の10月に6人目の子どもが産まれたばかりで。その上にも2歳、5歳、8歳、中3と娘が4人いるし。一番上の長男は春から大学進学で、その手続きが色々あったりして。そんな様子を見ていたら、さすがに心配になって。嫁さんに『お前、本当に来年もひとりで大丈夫なのか』って聞いたら、初めて『キツい。ダメかも』って言ったの。だから引退することも考えていた。

 東京23FCからまた声を掛けてもらったのは、そんなタイミングだったんだ。朝が早かろうと、自宅から通えるチームだったことは、自分にとってすごく大きかった。実際に試合を観たときも良いサッカーをやっていたし、関東リーグだからどうこうってことは気にしなかった」

「自分にも他人にも厳しくないと……」

 Jリーグと較べれば、あらゆる面で大きく環境が劣ることは覚悟の上。ピッチに入れば、言い訳はしない。ただ、チームメイトの大半はプロ経験のない20代前半の若者たちだ。必要を感じたときには、烈火のごとく叱責もする。

「天皇杯の東京都予選が3月にあったんだけど、2つ下のリーグのチームに酷い負け方をしたんだ。なのに試合が終わったあと、次また頑張ろうみたいな雰囲気だったから。ちょっと待てと。そうじゃないだろと。

 走ることも戦うこともできていない。人のために動けていない。5mのパスが通せない。こんなことで、本当に次が頑張れるのかって。かなり厳しいことを言った。みんな上を目指したい。本気ですって言うんだけど、だったら毎日の練習から、もっともっとやらないと無理だよって。自分に厳しく他人に厳しく。そうじゃなければ、上になんか行けないよって」

【次ページ】 移籍後初出場で同点ゴールをゲット。

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