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日本初!船の上からサッカー日本代表を応援!
パブリックビューイング潜入レポート。

posted2018/06/04 16:55

 
日本初!船の上からサッカー日本代表を応援!パブリックビューイング潜入レポート。<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

text by

細江克弥

細江克弥Katsuya Hosoe

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photograph by

Kiichi Matsumoto

 4年前、ブラジルを出発点として出航したサッカー日本代表「SAMURAI BLUE」の船旅は、いよいよ集大成の地・ロシアに向けて舵を切る。

 1978年から日本代表をサポートしてきたキリンは、活動40周年となる今年、「We're in the same boat.(私たちは同じ船に乗っている)」というメッセージを掲げた。5月30日には新CM『We're in the same boat. 決戦篇』を公開。キャプテンの長谷部誠と“同じ船”に乗り込むファン・サポーターが、一致団結して大海原に漕ぎ出す姿を描いている。

 さらに同日、ガーナ代表との「キリンチャレンジカップ2018」においては史上初となる「船上パブリックビューイング ~Public Viewing in the Same Boat~」を開催。70倍の倍率を突破した60組120名のファン・サポーターが東京湾に集った。

船上のファンに特別な一体感が。

 キックオフ1時間前、船に乗り込んだファン・サポーターは会場の様子に驚きのリアクションを見せた。大型スクリーンが設置され、CMで使用されたフラッグがいくつも飾られた船内の雰囲気は“航海”そのもの。MCを担当したサッカー実況中継アナウンサー・中村義昭さんの呼びかけによってサッカー解説者の元日本代表FW福田正博さん、お笑い芸人のパンサー尾形さんが登場すると、会場のボルテージは一気に高まった。

「みんなでひとつの船に乗り込もう!」

 福田さんの音頭で乾杯すると、船は低いエンジン音を立てて動き出し、西野朗新監督にとって最初の試合がキックオフの時を迎える。

 船内は、文字どおりの一体感に包まれた。

 立ち上がりの5分に迎えた決定機では大きな歓声が上がり、FKからの失点シーンでは溜め息が漏れた。原口元気のクロスから大迫勇也のヘディングシュート、本田圭佑のFK、同じく本田の決定機、さらに後半開始直後の武藤嘉紀のヘディングシュート、香川真司のボレーシュートと、チャンスが生まれるたびに大歓声が上がり、思わず立ち上がって“ともに戦う”サポーターの姿があった。芸能界屈指のサッカーファンとして知られるパンサー尾形さんも、「絶対に勝てる!」「切り替え!」「イケる!」と声を張り続けた。

 試合前とハーフタイム、さらに試合後には登壇した3人が熱い日本代表トークを披露。試合は0-2の敗戦となったが、パンサー尾形さんは「勝利は本番にとっておきましょう! 目標は優勝!」と力強く語り、福田さんも「本番は初戦で引き分け以上の成績を残せば可能性が広がる。西野監督に我々の船を導いてもらいましょう!」と前向きなメッセージを送った。

 ロシアを終着点とする日本代表の大航海は、いよいよクライマックスを迎える。

「We're in the same boat.」

 ワールドカップの大舞台に挑むのは、ピッチに立つ選手だけじゃない。同じ船に乗り込めば、きっと大きな力を生むことができる。史上初の船上パブリックビューイングに乗り込んだ“船員”たちは、特別な一体感を感じたに違いない。

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