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大迫勇也と浅野拓磨が移籍即決。
W杯後の新天地でエース級活躍を! 

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遠藤孝輔

遠藤孝輔Kosuke Endo

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posted2018/05/25 17:00

大迫勇也と浅野拓磨が移籍即決。W杯後の新天地でエース級活躍を!<Number Web> photograph by Getty Images

ロシアW杯では日本の最前線として期待される大迫勇也。名門ブレーメンでも万能性を発揮したい。

ペップを信奉する監督のもとで。

 大迫が「情熱的」と表現するコーフェルト監督に言及するなら、選手たちになにより向上心を求めるタイプの指揮官だ。どんなに好調でも満足することを嫌い、日々のトレーニングに前向きな姿勢で取り組む選手を重宝する。

 現役時代はアマチュア止まりだったが、大学でスポーツ健康科学を学び、2014-15シーズンのフースバルレーラー(S級ライセンス)講習を首席で修了。大きな影響を受けた指導者はジョゼップ・グアルディオラで、アクティブな攻撃サッカーを志向する。

 コーフェルトの戦術浸透がさらに進むようなら、大迫を含むブレーメン攻撃陣は数多くのゴールチャンスに恵まれるはずだ。

「タクマは多様性のあるアタッカーだ」

 新天地の首脳陣からラブコールを受け、移籍を決断したのは浅野も同様だ。保有権を持つアーセナルからの1シーズンのレンタルで、『ビルト』紙によれば、300万ユーロの買い取りオプション付きになっている。タイフン・コルクト監督の信頼を掴めず、出番に恵まれなかった今シーズン後半戦の鬱憤を晴らす活躍を期待したい。

 その浅野の命運を握るのは、ハノーファーを率いるアンドレ・ブライテンライター監督。パーダーボルンで名をあげ、内田篤人が所属した頃のシャルケを率いた実績も持つ44歳の指揮官は、クラブの公式サイトで浅野をこう評している。

「タクマは多様性のあるアタッカーだ。ピッチ上にスピード溢れるアクションをもたらせる。強靭なメンタリティも際立っているね。彼には大きなポテンシャルがあり、ハノーファーでさらなる発展を遂げ、次のステップに進めると、我々は確信している」

 起用法はまだ定かではないが、ハノーファーの前線は今季14得点のニクラス・フュルクルクが軸となっている。地元出身で、ファンの信頼も厚いストライカーから定位置を奪うのは容易ではなく、浅野は2トップの一角、もしくは3-4-3のウイングを務める機会が多くなるだろう。

 ハネス・ボルフ前監督時代のシュツットガルトで与えられた役割――守備を精力的にこなしつつ、チャンスメイクで貢献――に近くなるのではないか。

【次ページ】 新たなアタッカーを確保する可能性。

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