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アーモンドアイの一強とは限らない。
オークスに甦る「名牝時代」の記憶。 

text by

島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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photograph byYuji Takahashi

posted2018/05/19 08:00

アーモンドアイの一強とは限らない。オークスに甦る「名牝時代」の記憶。<Number Web> photograph by Yuji Takahashi

圧倒的な評価とともにオークスに挑むアーモンドアイ。三冠も視野に入っているが、まずはここを勝つことだ。

先に抜け出したライラックに、外から……。

 その年、ダイワスカーレットは年明け初戦の大阪杯でメイショウサムソンやアサクサキングス、エイシンデピュティといった牡馬の強豪を軽くひねり、それ以来となった前述の天皇賞・秋2着を経て、有馬記念を優勝。2頭とも「歴史的名牝」と評価されるようになった。

 レーティングではウオッカがダイワスカーレットを上回り、'08、'09年と2年連続年度代表馬に選出された。が、5度あった直接対決では、スカーレットが3勝(桜花賞、秋華賞、'07年有馬記念=2着)、ウオッカが2勝(チューリップ勝、天皇賞・秋)と、スカーレットが勝ち越している。

 チューリップ賞のウオッカの楽勝ぶりからは想像できないほど、甲乙つけがたい力関係になったのだ。

 さあ、アーモンドアイとラッキーライラックの2度目の直接対決はどうなるか。

◎アーモンドアイ
○ラッキーライラック
▲サトノワルキューレ
△マウレア
×パイオニアバイオ
注リリーノーブル

 おそらく、先に内から抜け出したラッキーライラックに、アーモンドアイが外から襲いかかるという、桜花賞と同様の戦いになるだろう。逃げ粘るダイワスカーレットをウオッカが2cmの差でかわした2008年の天皇賞・秋のように、ゴールした瞬間レジェンドになるようなレースになってほしい。

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アーモンドアイ
クリストフ・ルメール

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