酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
数字で見るプロ野球の“最強”選手。
昭和の最強は王と金田、平成は?
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byKyodo News
posted2018/05/10 11:15
数字上では「平成最強の打者」と言える金本知憲。そのバッティングで広島、阪神の主力として活躍した。
本塁打、打点を見てみると……。
<昭和の本塁打数10傑>
1王貞治 868本
2野村克也 657本
3山本浩二 536本
4張本勲 504本
4衣笠祥雄 504本
6大杉勝男 486本
7門田博光 478本
8田淵幸一 474本
9土井正博 465本
10長嶋茂雄 444本
<平成の本塁打数10傑>
1金本知憲 476本
2T.ローズ 464本
3清原和博 434本
4小久保裕紀 413本
5中村紀洋 404本
6山崎武司 403本
7阿部慎之助 389本※
8A.ラミレス 380本
9小笠原道大 378本
10江藤智 364本
ホームランも昭和はおなじみの面々で、平成の本塁打王も金本知憲だ。現役の阿部慎之助とは87本差だからこれも追いつかないだろう。なお平成で500本以上打った打者はいない。そして門田博光は平成になって89本塁打、清原和博は昭和に91本打っている。それぞれ、通算成績からその分減っている。清原は昭和の分を足せば、というところだ。
<昭和の打点10傑>
1王貞治 2170打点
2野村克也 1988打点
3張本勲 1676打点
4長嶋茂雄 1522打点
5大杉勝男 1507打点
6山本浩二 1475打点
7衣笠祥雄 1448打点
8門田博光 1405打点
9土井正博 1400打点
10川上哲治 1319打点
<平成の打点10傑>
1金本知憲 1521打点
2中村紀洋 1348打点
3小久保裕紀 1304打点
4清原和博 1292打点
5新井貴浩 1279打点※
6A.ラミレス 1272打点
7T.ローズ 1269打点
8阿部慎之助 1219打点※
9山崎武司 1205打点
10小笠原道大 1169打点
打点は本塁打との関連性が強いのでほぼ同じ顔触れが並ぶ。しかし、金本がここまで凄い打者だという認識はちょっとなかった。
盗塁数に大きな差があるのは?
<昭和の盗塁数10傑>
1福本豊 1065盗塁
2広瀬叔功 596盗塁
3柴田勲 579盗塁
4木塚忠助 479盗塁
5金山次郎 456盗塁
6高橋慶彦 451盗塁
7飯田徳治 390盗塁
8呉昌征 381盗塁
9古川清蔵 370盗塁
10高木守道 369盗塁
<平成の盗塁数の10傑>
1赤星憲広 381盗塁
2荒木雅博 378盗塁※
3松井稼頭央 362盗塁※
4石井琢朗 358盗塁
5本多雄一 341盗塁※
6片岡治大 320盗塁
7小坂誠 279盗塁
8糸井嘉男 271盗塁※
9村松有人 270盗塁
10緒方孝市 268盗塁
昭和の時代には、世界の盗塁王福本を筆頭に凄い走り屋がずらっと並ぶ。平成はかなり見劣りするが、投手のクイックモーションや捕手の盗塁阻止技術の進化もあって、盗塁の難易度が上がったのが大きい。
現時点では平成の盗塁王は赤星だが、現役の中日、荒木が3差に迫っている。また5位のソフトバンク本多は例年になく元気で早くも4盗塁。この順位は平成末までに変動しそうだ。