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数字で見るプロ野球の“最強”選手。
昭和の最強は王と金田、平成は?

posted2018/05/10 11:15

 
数字で見るプロ野球の“最強”選手。昭和の最強は王と金田、平成は?<Number Web> photograph by Kyodo News

数字上では「平成最強の打者」と言える金本知憲。そのバッティングで広島、阪神の主力として活躍した。

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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 読者各位は「平成最後のゴールデンウィーク」をどのようにお過ごしだっただろうか? 「えっ?」とか言ってるそこのあなた、来年の今頃はもう、違う時代に入ってるんだよ。

 私が自分で「おっさんだな」と思うのは、平成になって30年もたつのに、まだ頭の中で「今年は昭和でいえば何年」と計算していることだ。ご存じか? 今年は昭和93年だ。昭和生まれの人の年齢を計算するときには便利だが、若い人に言ったら馬鹿にされるだろうなと思う。

 ついこないだまで、同世代で飲みに行けば「このごろは平成生まれが一丁前に口を利くようになってよ!」とか愚痴を言い合ったものだが、今や平成生まれも29歳。口を利くどころか、できないことは「老衰で死ぬこと」くらいになった。

 このあたりで、NPBの「平成時代」を総決算してみよう。チーム成績、投打成績のランキングである。参考までに、昭和の成績も出す。

昭和も平成も1位は巨人!?

 まずは各チームの勝敗数だ。昭和は2リーグ分立(1950年)以降の成績、チーム名は最終のもの。近鉄を除く消滅した球団は省略した。平成の成績は、2018年5月6日までのもの。

<昭和のセ・リーグ>
巨人:  5095試合2892勝1988敗215分 勝率.593
中日:  5093試合2580勝2294敗219分 勝率.529
阪神:  5103試合2555勝2346敗202分 勝率.521
広島:  5089試合2285勝2546敗258分 勝率.473
大洋:  5090試合2167勝2709敗214分 勝率.444
ヤクルト:5088試合2147勝2719敗222分 勝率.441

<平成のセ・リーグ>
巨人:  4043試合2195勝1772敗76分 勝率.553
中日:  4048試合2041勝1923敗84分 勝率.515
ヤクルト:4049試合1970勝2001敗78分 勝率.496
広島:  4050試合1952勝2015敗83分 勝率.492
阪神:  4045試合1918勝2052敗75分 勝率.483
DeNA: 4047試合1779勝2197敗75分 勝率.447

 昭和も平成も1位は巨人。最近の体たらくを考えるとちょっと意外だが、巨人は平成になっても強かった。ただし勝率は平成になって随分下がっている。なお平成で勝率が5割を超えているのは巨人と中日だけ。これは2005年から始まった交流戦でセが大きく負け越しているのが大きい。

【次ページ】 実は強かった平成時代の近鉄。

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