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巻誠一郎の生き様が熊本に重なる。
試合も震災復興も走り続ける日々。 

text by

二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

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photograph byJ.LEAGUE

posted2018/04/14 08:00

巻誠一郎の生き様が熊本に重なる。試合も震災復興も走り続ける日々。<Number Web> photograph by J.LEAGUE

巻誠一郎のプレースタイル、人間としての熱量は今も変わっていない。熱い男なのだ。

復興支援マッチは、「注目が集まる試合」。

 15日には大事な試合が待っている。震災からちょうど2年。ホームのえがお健康スタジアムで開催される次節、東京ヴェルディ戦は「熊本地震復興支援マッチ」として開催される。

 クラブはクラウドファンディングを展開し、目標額の100万円を突破したことを発表している。OBチームによる前座試合や熊本出身・八代亜紀さんのスペシャルミニライブなど、いろいろなイベントが催される。

 熊本地震を風化させてはいけない。

 巻は今も、子供たちとの触れ合いを大切にするなど地道な支援活動を続けている。自治体とのコミュニケーションを取りながら、自分がやるべきことを常に探している。

 巻にとって、今回の「熊本地震復興支援マッチ」はどのような意味があるのだろうか。

「注目が集まる試合ですよね。ずっと支援していただいている全国のみなさんに向けて感謝の気持ちであったり、(復興への)思いというものを発信できたらなと思います。

 そして、応援してくれる方に、やっぱり勝って、勝ち点3をと思っています。これまではなかなか勝てないなかでサポーターに支えてもらってきたので、勝ちたいですよね。これからも熊本の試合を見てもらえるように、もっとお客さんにスタジアムに足を運んでもらえるように、そんな試合になればいいかなと思います」

 走る、諦めずに走り続ける。ピッチでも、支援活動でも。きょうも、あすも、あさっても。

 巻誠一郎の生きざまに、熊本の「今」が重なる。

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