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桜庭和志手がける格闘技の「団体戦」!
『QUINTET』の新しさと無類の楽しさ。 

text by

橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

PROFILE

photograph bySusumu Nagao

posted2018/04/15 11:00

桜庭和志手がける格闘技の「団体戦」!『QUINTET』の新しさと無類の楽しさ。<Number Web> photograph by Susumu Nagao

ずらりと並んだ世界屈指のグラップラーたち。運営母体の代表を務める桜庭和志の存在は、非常に重要だ。

ジョシュ「我々はUWFチルドレンだから」

 ちなみに入場も全員一緒で、HALEOチームは『UWFメインテーマ』を使用。桜庭によると「周りの人の意見も聞いて、みんなで決めました。僕ら“プロレス同好会”なんで」とのこと。

 ジョシュは「我々はUWFチルドレンだから」。所は大会翌日「格闘技はじめた頃の自分に、Uのテーマで入場できる日が来る。てのを教えてあげたい」とツイートしている。

 もちろん、試合の面白さは、基本的に“選手ありき”。同じ形式・ルールで試合をしても、メンバーによっては膠着、引き分けの連続になる可能性も否定できない。逆に言えば、今大会は選手選考の段階からプロデュースが成功したと言っていいだろう。

選手、関係者の間でも話題沸騰!?

 AbemaTVでの無料中継、UFCファイトパスでの世界配信もあり、QUINTETは選手や関係者にも大きな話題となった。

 RIZINのスタッフが(架空の)代表メンバーをツイート。海外の選手もSNSでチーム編成を考案している。

 元修斗王者で、現在は選手育成、大会運営に手腕を発揮している勝村周一朗は、初心者向け練習試合でQUINTETルールを採用したいと言う。「5人の合計年齢210歳以上とか」の「アラフォーおじさんQUINTET」だそうだ。

 こうした想像や妄想、「こんな選手に出てほしい」、「こんな形でもできるんじゃないか」と考えることも格闘技の楽しさだ。

 新しいやり方で“楽しいもの”を提供し、見る者を刺激する。桜庭はグレイシー一族に連勝していた頃と同じやり方で、大会を作り上げたのだ。

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