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ロンジンから世界のジュニアたちへ。
「トップレベルの経験」という贈り物。

posted2018/04/19 11:00

 
ロンジンから世界のジュニアたちへ。「トップレベルの経験」という贈り物。<Number Web> photograph by LONGINES

text by

弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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LONGINES

 スウェーデンの山奥に、世界12カ国から16歳以下の少年たちが集められた。

 目的はアルペンスキーの世代別世界選抜レースだ。

 大会の名は「ロンジン フューチャースキーチャンピオンズ Longines Future Ski Champions」(以下、LFSC)。FIS(国際スキー連盟)の公式タイムキーパーであるスイスの時計ブランド、ロンジンの主催だ。

 LFSCは普通のスキー大会とはちがう。単なるレースとは少々趣を異にする、ユニークな育成プログラムとして知られているのだ。

 日本代表として参加した長野出身の桑原太陽は、宿舎のチェックインで面食らった。

「じゃあ、今日から2晩、君はカナダとスウェーデンの子たちと3人相部屋ね」とフロントで通達されたからだ。

レース前日、アルペンの女王・シフリンも参加した出走順ドロー(抽選会)に日本代表選手として参加した桑原太陽(左から二番目)。

 LFSC出場選手に課される特別ルール、それは『大会期間中の宿泊は3カ国1組で同部屋、食事も共にせよ』というものだ。ルールはそれぞれの本国から帯同してきたコーチにも適用される。

「海外遠征では日本のチームとして動くので……こんなの初めてです」

 桑原は戸惑いと緊張を隠さなかったが、程度の差こそあれ、それは他国の選手たちも同様だった。

 言葉も習慣もまったく異なる、初対面の外国人と寝食を共にしながら、初めてのコースで自分のベストの滑りをすることが求められていた。

 出走順ドローが行われた集合初日から数えて2泊3日という限られた時間ではあるが、同世代の共感と刺激による後押し効果は大きい。そこには、一流スキーヤーとしてだけでなく、異言語・異文化交流を通して世界へ目を向ける人材へと成長してほしいという、主催者ロンジンの願いが込められている。

【次ページ】 コンディションも、難易度も世界クラス。

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