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悩める日本代表にPDCAサイクルを。
原口が、大迫が、本田が鳴らす警鐘。 

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西川結城

西川結城Yuki Nishikawa

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posted2018/03/27 11:30

悩める日本代表にPDCAサイクルを。原口が、大迫が、本田が鳴らす警鐘。<Number Web> photograph by Getty Images

停滞感が漂う日本代表。戦術や戦略を定める際のプロセスに着目してもいいのではないか。

「善戦すれば合格になっている」(本田)

 酸いも甘いも知る経験者。今のチームの現状について、熱を帯びて語った。

「とにかくウクライナ戦は結果にこだわる。まずはその雰囲気を僕は作りたい。ちょっと今は余計なことにとらわれすぎていて、議論もどうしてもレベルの低い話が多すぎる。会話ひとつを取っても、選手同士も、選手とスタッフも、メディアもサポーターも、その基準を上げていかないといけない。4年前から比べると、基準が本当に低くなった。善戦すれば合格になっている。

 そんなんじゃなかったでしょ。オランダだろうがベルギーだろうが、絶対に勝つと言い切って挑戦していたでしょ。その土台がなくなった。でももう一度、背伸びしていい。

 結果論なので、結果を出さないと何も言えない。結果が出なかった時に選手がチームのビジョンと違うプレーを選択した場合は、何か言われるもの。そのリスクを選手が背負えるかどうか。リスクを背負える選手が今の代表にいるかどうか、ですよね」

 意見交換、ディスカッション、コミュニケーション。何でもいい。本気で勝ちたければ、監督だけでなく選手たちも本気でチーム作りに関与できるのか、否か。

「言葉と行動の連続だと、僕は思っている。まず発する、行動する、反省して修正して、また発言し行動する。このサイクルを、W杯までの残り2カ月半で右肩上がりにしていかないといけない」

 本田のこの言葉こそ、まさにPDCAサイクル。今や多くの人が当たり前のように行なう成長循環を、もっともっとハリルジャパンも強く意識したほうがいいだろう。

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