敵将や敵ファンからも認められる存在に。

──試合後、通路で囲み取材をしているときにも、対戦相手のヘッドコーチがわざわざ立ち止まって『君にはすばらしい将来が待っている。まだこの先長いキャリアがある』と声をかけてくれていましたね。

「それも本当にすごい嬉しくて。シーズン中はお互いに敵意むき出しでやっているので、なかなかそういうことはないですが、シーズン終わって、最後は僕のことをリスペクトしてくれていたと言葉をかけてくれて。

　あと個人的にすごく嬉しかったのが、負けた次の日に僕が英語でツイートをしたら、（A10のライバルチームの）VCUやデビッドソン、ジョージメイソンのファンからたくさんメッセージをもらって。試合ではめちゃくちゃブーイングされて、すごく嫌われていたのに、この4年間で相手チームのファンからも認められるような選手になれたのかなと思うと、それはすごい嬉しかったですね」

1年目に決めた、あの逆転の3Pシュート。

──大学4年間を簡単に振り返って、成長できた節目になったことや、印象に残ったことを1年目から簡単に聞かせてください。まず1年目、チームに入って、シックススマンとして試合に出るようになりました。身体の弱さを痛感しながらも、2014年12月のハワイでのミニトーナメントで優勝して、シーズン最後はNCAAトーナメントを逃し、NIT（ナショナル・インビテーション・トーナメント）に出たシーズンでした。そのシーズンで印象に残っているとき、一番成長できたときはいつだったと思いますか？

「印象に残っている試合はハワイのトーナメント決勝戦で、ウィチタステイト大との試合で逆転3Pシュートを決めたこと。確か、当時ウィチタステイトは（全米ランキングで）10位ぐらいだった（11位）と思うんですけれど、そういう高いランクの相手と試合をすることが滅多にないうえに、大事な場面で試合に出させてもらって、逆転のシュートを決められて、チームも勝つことができた。そのことが自信につながりました。1年生のときでは、あの試合がひとつのターニングポイント、自分を大きく成長させることになった試合だったかなと思います」

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