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神戸・吉田監督が掲げた“バルサ化”。
主力が去ったチームの再建状況は? 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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posted2018/02/22 16:30

神戸・吉田監督が掲げた“バルサ化”。主力が去ったチームの再建状況は?<Number Web> photograph by AFLO

2017年は巨大補強で優勝候補とも言われたが、終わってみれば9位。今年こそACL出場の目標は逃せない。

フロントにエンゲルスと三浦淳寛が。

 吉田の仕事は昨年以上にタフになりそうだが、今年は頼もしい援軍がフロントと現場に入った。ゲルト・エンゲルスがヘッドコーチになり、横浜フリューゲルス時代の先輩だった三浦淳寛がスポーツダイレクターに就任した。

「ゲルトには滝川第二高校時代(特別コーチだった)からお世話になっていて、なんでも言い合える間柄。昨年まで現場では1人でいろんなことをやっていたけど、今はゲルトにいろんなことを任せられるのですごく助かります。

 アツさんの存在も大きいですね。現場を理解してくれる人がフロントにいると安心して戦える。アツさんも現場が好きなんで練習の時に来てくれて、『この組み合わせだとどうなるかな』とかピッチでいろんな話をしています。いろいろアドバイスをもらえるんで頼りになりますね」

目標はACLと“バルサの色”。

 選手が抜けた分はある程度補強も進み、戦力は整ってきた。

 依然として岩波の抜けたセンターバックの不安が大きいが、今後さらなる補強があるかもしれない。また、吉田監督を支えるバックアップ体制もしっかりと整った。だが、神戸は結果を求めるクラブ。スタイル浸透のためというエクスキューズは通用しない。

「自分は結果を求めるクラブの姿勢を理解して契約しているんで、そこはクリアしていかないといけない。同時に選手時代にお世話になったんで恩返ししたいという気持ちも強いですね。

 目標は、ACL出場。例年、勝ち点62ぐらいがACL圏内。ワールドカップ前まで15試合あるので勝ち点30ぐらい取れていたら後半戦、ACLを十分に狙える。そのためにはスタートですね。昨年は4連勝スタートして行けるかなって思ったけど失速した。今年はバルサの色を見せつつ、しっかりと勝ち点を奪って行きたいと思います」

 理想と現実のはざまで揺れ動く神戸がどんな戦いを見せるのか。

 吉田監督の手腕が問われるシーズンになる。

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