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柳田悠岐「自然体で、ボールを遠くへ飛ばしたい」
~呼吸とパフォーマンスの相関関係~ 

text by

田尻耕太郎

田尻耕太郎Kotaro Tajiri

PROFILE

photograph byTakuya Sugiyama

posted2018/03/29 11:30

柳田悠岐「自然体で、ボールを遠くへ飛ばしたい」~呼吸とパフォーマンスの相関関係~<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

トリプル3を達成した時以上の自信が。

 川﨑から教わったことで米球界のトレンドを初めて知った。そして「空振りを恐れるな」との助言も貰った。

 2つのキーワードが柳田の迷いを消した。

 6月3日、横浜スタジアムでのベイスターズ戦で放った左中間への一発が、自信を確信に変えた。

「外角低めのシンカーを左中間スタンドに放り込みました。特別飛距離があったわけではありません。だけど、僕の中では新感覚だった。以前ならば引っ掛けてゴロになっていた。自分の形を崩さず、フライを打ち上げる。その意味が分かった打席でした」

 その6月は打率.363、12本塁打、31打点という驚異的な月間成績を残した。

「飛び抜けた数字を残せたのはあの1カ月だけなのであまり大きなことは言えませんが、昨年はシーズンを通して振り返っても、バッティングはトリプル3を達成した頃よりも上です。3年前の方が成績は良いですが、数字は運の要素もある。あの年はボテボテの当たり損ないがヒットになった打球がたくさんありました。今の方がいいバッティングをしている。それは間違いない」

 確かな自信を得た。

ホームラン、40本打てたら最高!

 柳田は豪快なフルスイングで魅了するスラッガー。かつ自由奔放な言動でキャラも立っているが、じつは繊細な一面を持つ。滅多な事では大きなことは言わないタイプだ。つい最近まで「僕は中距離バッターですから」と周囲の期待に目を背けていた。

 しかし、2018年の柳田は違う。

「ホームランをもっと増やしたい。40発打てたら最高ですね。甘くないのは分かっています。でも、それが今年の目標です」

 最大の敵は怪我だ。柳田は過去3年ともシーズン終盤に故障をして離脱している。「ビビッて野球をしてもいい結果は出ません。常に全力プレーは心がけたい」

 ただ、防げる怪我だけは絶対に避けなければならない。昨年の日本シリーズは故障明けだったこともあり、1番打者で起用された。結果的には初戦から3試合連続で初回安打で出塁後に先制のホームを踏み、ホークス日本一の流れを呼び込む活躍を見せたのだが、人知れずコンディション不良と戦っていた。

【次ページ】 「出来る限りのケアをしてグラウンドに立つ」

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