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長友のいないサンシーロは寂しい。
インテリスタが嘆くユートとの別れ。 

text by

弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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posted2018/02/07 11:00

長友のいないサンシーロは寂しい。インテリスタが嘆くユートとの別れ。<Number Web> photograph by Getty Images

あっという間にチームに溶け込み、キャプテンマークを巻き、長友佑都は走り続けた。インテリスタは彼を決して忘れないだろう。

インテリスタは長友の放出を理解できずにいる。

 今回のトルコ行きはあくまでレンタルだから、今シーズン終了と同時に長友は形式上、一度インテルに戻ることになる。

 だが、トルコリーグで活躍し、ガラタサライが「是非来季もうちで!」とインテルに掛け合うのなら、それはそれでサッカー選手冥利に尽きるのでは、とも思う。

 移籍市場が閉まった後の初戦、長友のいないインテルは残留を争うクロトーネに1-1で引き分けた。

 リードして迎えた後半、気の抜けたシュートブロックしかできず、相手MFバルベリスにみすみす同点の一撃を許したのはDFダウベルトだった。ローマ勢に挟まれた4位争いを戦い抜くのに、左サイドの守備がダウベルトとサントンでは心許ないのは明白だ。スパレッティ監督は「今のうちは何と弱くなってしまったのか」と頭を抱えている。

 MFラフィーニャとDFリサンドロ・ロペスを獲っただけで期待外れに終わった今冬市場の後、インテリスタたちはなぜ長友が放出されたのか、今も理解できない。

 長友放出の一報が出た後、インテリスタたちは次々に惜別の声を並べた。特に印象に残った激励があった。

「あれほど愛したインテルを出ていくんだ。ユート、ロシアW杯で男になってみせろ!」

 セリエAで揉まれた長友なら、熱狂で知られるトルコリーグにも順応できるはずだ。

 インテルの熾烈な戦いは続く。長友のいないサン・シーロはやはり、少し寂しい。

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