9位と10位は「育成ドラフト」から繰り上げだ。

　さあ、今年の「妄想ドラフト」、最後の仕上げに入ろう。

　9位と10位は「育成ドラフト」で指名された選手の中から、繰り上げで指名したい。まず、9位には九州産業大・井手亮太郎投手（21歳・185cm83kg・右投左打・九産大九産高出身）を推す。

　長身と長いリーチをしならせて、サイドよりやや低い角度から投げ込むサイドハンドだ。その角度から、一時は140キロ後半を連発して、1、2年時には「学生ジャパン」の候補に挙げられていた。

　井手の場合も、その後、リリースのタイミングを失いかけた時期があったので、しばらく実戦のマウンドからは離れているが、徐々に戻りかけている。2年生でピッチングを受けた時の、ミットに突き刺さるような速球の強さ。今でもこの手の平がはっきり覚えている。

189cmの長身投手、佐々木健で締めくくろう。

　そして、10位に静岡の小笠高・佐々木健投手（18歳・189cm78kg・右投右打）を指名して「妄想ドラフト2017」を締めくくろう。

　これだけの大型、しかも高校生で、50mを5秒台で駆け抜ける脚力。スピードもさることながら、そのランニングフォームに惚れた。大きなストライドでぐいぐい伸びていく全身の連動性。このボディーバランスがピッチングに生かせないわけがない。
今はまだ体重移動がぎこちないが、それでも速球の角度とフォークの落差は「ギョッ！」とさせられる。

　大型は時間がかかるんじゃない。大型は、時間をかけてじっくり育てるんだ。楽しみを先に据えよう。

　1位・中村奨成から10位・佐々木健まで、渾身の選択による10名の若者たち。これだけの逸材たちを揃えたら、5年後、10年後の覇権も望めよう。

　あくまでも妄想だが、現実に極めて近づけるワクワク感は味わっていただけるはずだ。

　よろしければ、一度お試しいただいても。