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「ボウリングに恩返しがしたい」──。
桑田佳祐がNumberの編集長になった理由。 

text by

瀬尾泰信(Number編集部)

瀬尾泰信(Number編集部)Yasunobu Seo

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photograph byTadashi Shirasawa

posted2017/10/31 12:00

「ボウリングに恩返しがしたい」──。桑田佳祐がNumberの編集長になった理由。<Number Web> photograph by Tadashi Shirasawa

桑田編集長が次々と繰り出したボウリング記事企画!

 ご本人は「編集長なんて、形ばかりのものでね……」と謙遜するが、いやいや、そんなことはない。冒頭に記したプロとのペアマッチや、巻頭の編集長ロングインタビュー、桑田さんにとってのボウリングの師である矢島プロとのスペシャルトークなど、数多くの企画に自ら出演。

 のみならず、「なぜボールを曲げる必要があるんだろう?」「海外のプロボウラーにも光を当てる企画をやろう!」「中山律子さんに改めてボウリングブームのことをお聞きしてみては」「雑誌といえば、やっぱり女の子のグラビアもね!」といった形で、目次にずらりと並んだ企画のほぼすべてに、桑田さんの意図が反映されているのだ。まさに、編集長。

 1987年に『悲しい気持ち(JUST A MAN IN LOVE)』でソロデビューしてから、今年で30周年。

 8月23日にニューアルバム『がらくた』をリリースし、10月からの全国ツアーを控えてのリハーサルなど、多忙を極める中で、これほどまで情熱的に雑誌作りに取り組んだ桑田さん。

 そのボウリング愛は、本物だった。

「プロボウラーになろうと思ってた」

 桑田さんが少年時代、ボウリングに夢中になっていたことは、1985年刊行の自著『ロックの子』でもインタビューに答えて「(高校では)俺、ずっとボウリングやってたのね。プロボウラーになろうと思ってた」と話していたように、ファンの間ではよく知られたことだった。

 そして昨年、矢島プロとの再会でおよそ45年ぶりに手にしたマイボールが、桑田さんの中に眠っていた情熱に火をつけた。

 そして今となっては、公式サイトに「279」というプロ顔負けのスコアを叩き出した時の動画がアップされたり、レギュラーのラジオ番組でもボウリングの話題が出るようになり……。

【次ページ】 レーンは海、そしてボールはサーフボード。

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