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J1強化担当が続々と水戸に集結!
前田大然は独特すぎる韋駄天FW。

posted2017/10/27 07:00

 
J1強化担当が続々と水戸に集結!前田大然は独特すぎる韋駄天FW。<Number Web> photograph by J.LEAGUE PHOTOS

前田を見ると、外見とともに圧倒的なスピードに目を奪われる。今季の活躍ぶりでいわゆる“個人昇格”を果たす可能性もある。

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杉園昌之

杉園昌之Masayuki Sugizono

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 秋を感じさせるある日、まばらに埋まるメインスタンドの片隅でJ2水戸ホーリーホックのメンバー表に目を落とす、あるJ1クラブの強化部トップの姿があった。

「誰をチェックに来たのですか?」

「まあ、ちょっと……」

 言葉を濁しながらも、すぐにお目当ては分かった。50mを5秒8で駆け抜ける脚力、J2で二桁ゴールを挙げている実績、そして弱冠20歳の若さ。水戸ホーリーホックのFW前田大然を視察するために、会場まで足を運んだJ1の強化担当者は数知れない。新幹線で2時間以上かけて試合会場まで視察に来た、この強化部のトップにハーフタイムにもう一度、声をかけた。

「あの速さは本物ですね?」

「爆発的なスピードは魅力だよ」

 思わず、声を弾ませた。観念したように苦笑し、映像で何度かチェックした後、噂の快足FWを直接見に来たのだという。

「若い頃の大久保みたい。J1でも十分に通用する」

「足の回転が速くて、若い頃の大久保(嘉人)みたい。ボールを受ける技術など、改善の余地はあるけれど、J1でも十分に通用する。ジョーカーだったらすぐにでも使えると思う。何よりまだ若いし、鍛えがいがある。掘り出し物かって? いやいや、もうどこのクラブも目を付けているよ」

 大阪出身の前田は、山梨学院大付高(現・山梨学院高)から滑り込みで松本山雅へ加入。全国高校選手権の舞台には立てず、年代別日本代表の経験もない。無名と言っていい存在の高校3年生は、自らプロ入りの道を必死に探った。夏に地元、ヴァンフォーレ甲府の練習に参加しても契約に至らず、やっとチャンスをものにしたのは11月。全国高校選手権の県予選決勝で敗れた後だった。

【次ページ】 「スピードは裏切らない」と推薦したスカウトの回想。

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