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ダービー上位陣不在の菊花賞は芦毛!?
ゴルシ、ヒシミラクル、では今年は。

posted2017/10/21 08:00

 
ダービー上位陣不在の菊花賞は芦毛!?ゴルシ、ヒシミラクル、では今年は。<Number Web> photograph by Yuji Takahashi

驚異的な早仕掛けで菊花賞を制したゴールドシップ。2010年代にインパクトを残した“芦毛の怪物”だ。

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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Yuji Takahashi

 今年の第78回菊花賞(10月22日、京都芝外回り3000m、3歳GI)は、ダービーの1~3着馬が不在の大混戦である。どの馬が1番人気になるのか予想するのも難しい。

 ダービーの上位3頭が出なかった過去の菊花賞はどんな結果になったか調べて、あることに気がついた。

 直近で、ダービーの上位3頭が不在だった菊花賞は2012年。勝ったのはゴールドシップだった。その前が2002年。10番人気のヒシミラクルがGI初制覇を遂げた。

 そう、どちらも芦毛の馬が勝利を収めているのだ。

 菊花賞では芦毛の活躍が目立ち、ヒシミラクルの前は1998年のセイウンスカイ、'93年ビワハヤヒデ、'90年メジロマックイーンと、'84年のグレード制導入以降だけでも5頭が勝ち馬に名を連ねている。今年84回目を迎えたダービーで、芦毛の勝ち馬が'89年のウィナーズサークルだけというのとは対照的だ。芦毛に多いグレイソヴリン系には遅咲きのステイヤーが多いことなどが関係しているのだろうか。

「猛獣ゴルシ」の勝ちっぷりは強烈だった。

 5年前、「猛獣ゴルシ」ことゴールドシップが勝った菊花賞は強烈だった。

 ゴールドシップは1枠1番から速いスタートを切った。鞍上の内田博幸が軽く気合をつけて流れに乗ろうとしたのだが、馬が自分でペースを決めるような感じで後退し、最後方で1周目の1、2コーナーを回った。

 正面スタンド前でも、ゴールドシップは先頭から大きく離れた後方にいる。折り合っているというより、そこが気に入っているから動かないように見えた。最初の1000mは60秒9。ほぼ平均ペースか。

【次ページ】 やる気になった向正面で仕掛けてひとマクリ。

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ゴールドシップ
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内田博幸
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