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大迫勇也「できるヤツと思わせる。それを凄く大事にしている」

posted2017/09/28 16:00

 
<BE ADAPTABLE!>大迫勇也「できるヤツと思わせる。それを凄く大事にしている」<Number Web> photograph by Takashi Shimizu

text by

二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

PROFILE

photograph by

Takashi Shimizu

 不撓不屈かつ不倒不屈。

 困難にくじけない生き様とピッチで繰り広げる当たり負けないポストプレーは、大迫勇也を語るうえで外せない。

 ケルンではフォワードの主軸として確固たる地位を築き上げ、ハリルジャパンではエースストライカーにのぼり詰めた。体を張ってボールを収め、素早くゴール前に迫る。ロシアW杯出場を決めたオーストラリア戦でも“陰のMVP”と言える働きぶりであった。

 ここまで決して順風満帆だったわけではない。ロンドン五輪の本大会メンバーから漏れ、ブラジルW杯ではメンバー入りを勝ち取ったものの、ゴールを奪って勝利に導くことはできなかった。ケルンでは不慣れなポジションで起用され、ベンチ外や途中出場が続いた時期もあった。いつしか日本代表からも遠ざかるようになった。

 だが、どんな困難が立ちはだかろうとも彼はドイツでも日本代表でもしっかりとアジャストしていく。迷わず、立ち止まらず、信じた道を行く。その「適応力」こそが、最大の武器なのかもしれない。

トップ下で起用? 違う、俺はフォワードだ。

 大迫にとって「適応する」とは――。

 ドイツ2部の1860ミュンヘンからケルンに移籍したのがブラジルW杯後の2014-2015シーズンだった。攻撃の万能性を買われてトップ下で起用され、葛藤のなかでプレーしていくうちに先発から外れる試合も多くなった。

 違う、俺はフォワードだ。

 日々のトレーニングから全身全霊で、自分のプレーを認めさせていくしかなかった。その積み重ねの先、シーズン終盤にはフォワードで先発の座を勝ち取った。

 成果としてあらわれたのが、チームの中心となってEL(ヨーロッパリーグ)出場権を獲得した3年目の昨シーズン。当たり負けない大迫のポストプレーが、攻撃の生命線になっていた。

【次ページ】 アイツはできる、って思わせないとパスが来ない。

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