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直前の優勝にも松山英樹は騒がない。
変化よりも、地力こそがモノを言う。 

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桂川洋一

桂川洋一Yoichi Katsuragawa

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photograph byYoichi Katsuragawa

posted2017/08/10 07:30

直前の優勝にも松山英樹は騒がない。変化よりも、地力こそがモノを言う。<Number Web> photograph by Yoichi Katsuragawa

今シーズン最後のメジャー、全米プロ。松山英樹はもちろん優勝候補だが、それ以上に重要なのは積み重ねた彼の成長そのものだ。

変化に目が行くが、勝負でモノを言うのは地力。

 ブリヂストンインビテーショナルで、松山は愛用してきたモデルと違う形状のパターに替えた。爆発的なスコアを生んだ最終日は、一切リーダーボードを見ないことを心掛けて、中盤からトップを快走。これまでにはなかったメンタルコントロール術で、結果的に自身のプレーへの集中力を高めることができた。

 しかし、タイトルを引き寄せたそういった“変化”に目が行ってしまいがちだが、それは長い時間をかけて踏み固めてきたベースがあってこそ結実したものだったと思う。

 そして前夜の様子を耳にする限り、そして月曜日にすぐに始めた練習を目にした限り、松山は変化を試して得た結果に浸っていない。

 午後2時半過ぎにドライビングレンジでの打ち込みを開始した松山は、クラブの軌道と体の動きを丁寧に確認しながら、例によって不満そうな顔を浮かべてボールの行方を目で追った。改造されたアウト9ホールのコースチェックでは、レイアウトを特段気にする様子はなく、いつものように自身のショット、とりわけショートゲームの状態を確かめることに重点を置いた。

 夕方のパッティング練習では、1~2mのショートパットでストロークを確認。前日までさっそく結果を出してくれた新しいマレット型のパターよりも、自分の動きを律するべく、ピン型のエースパターで転がす時間の方が多いのが、彼らしいところかもしれない。

 全米プロの勝利の証・ワナメーカートロフィは、WGCのカップよりも一回り大きい。わずか数日の目新しいトライによって手にできるものではない。キャリアをかけて、それを掴みに行く準備はできている。

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