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女子ラグビーW杯の目標はベスト8。
有水ヘッドコーチ「人は変われる」

posted2017/08/09 07:30

 
女子ラグビーW杯の目標はベスト8。有水ヘッドコーチ「人は変われる」<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

早稲田大学、日本国土開発などでロックとしてプレーした有水剛志ヘッドコーチ。女子15人制躍進の立役者だ。

text by

朴鐘泰

朴鐘泰Park Jong Tae

PROFILE

photograph by

Kiichi Matsumoto

 いよいよ決戦が始まろうとしている。

 女子15人制ラグビー日本代表「サクラフィフティーン」が、4大会ぶりとなるW杯の舞台に立つ。決戦の地はアイルランド。日本時間の8月10日(AM3:45~)にフランス、14日(AM1:15~)にアイルランド、18日(AM1:00~)にオーストラリアと対戦する。

 2002年大会以来、長らく遠ざかっていた待望のW杯への切符を勝ち取ったチームを率いるのは、有水剛志ヘッドコーチ。その指揮官に、アイルランドへと向かう直前、都内某所で話を聞いた。

――2014年4月の就任から4年が過ぎました。これまでの歩みを振り返ると?

「隔世の感がありますね。この4年間で、ひとつひとつステップを踏んで来た気がします。正直僕が就任した当初は、いろいろな面ではナショナルチームとしての体をなしていなかった。予算も限られて、合宿も満足に組めないという厳しい環境で、加えてそれ以前に、国を代表して戦うにもかかわらず選手の意識レベルに問題があった。例えば代表の合宿中、食事の際にケーキから食べる選手がいましたから。ただ、選手も悪気があったわけじゃない。『アスリートとしてそれはおかしい。そんな食事じゃストレングスも作れない』と指摘されたところで、言われた選手は意味がわからない。そんなレベルでした。試合前にジャージを渡す時も、とてもこれから国を背負って戦いの場に向かう雰囲気ではなかった」

――今の代表選手や、かつて早大で指導を受けた選手による“指導者・有水”評は、「基本の積み重ねを重視し、選手に答えを与えないタイプ」と聞きました。

「それは昔から変わっていないと思います。女子代表のヘッドコーチに就任した当初、直接は聞こえてこないけど、間接的に漏れ伝わっているのが、選手たちが『有水さん、教えてくれない』とボヤいている、と。女子はいい意味で知識・スキルを高めたいという欲求が強い。だから、『どうすればもっと上手くなれますか?』と細かなところを聞いてくる。それに対して、もちろん私の中での答えはありますが『そんなの自分で考えろよ』って、まずは言っちゃいますから(笑)」

【次ページ】 「これが正解」と伝えるのではなく、気長に待つ。

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