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清宮はオヤジジャーナルの星だった。
プチ鹿島7月のスポーツ新聞時評。

posted2017/07/31 17:00

 
清宮はオヤジジャーナルの星だった。プチ鹿島7月のスポーツ新聞時評。<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

インタビューに対する受け答えもしっかりしていた清宮。この3年間の異常なフィーバーの下でよく活躍してくれた、と称えたい。

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プチ鹿島

プチ鹿島Petit Kashima

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Hideki Sugiyama

 2020年の東京五輪の開催までほぼ3年となった7月14日。スポーツ新聞には五輪関連の記事が大きく載った。

「20年『東京五輪音頭』加山雄三&石川さゆりに決定」(日刊スポーツ・7月14日)

「東京都 24日から都庁内で定時にラジオ体操 小池都知事『期間中に五輪 体に刻んで』」(スポーツニッポン・7月14日)

 漂うお祭りムード。

 しかし、その3年後の東京五輪の開幕日となる7月24日のサンケイスポーツには驚いた。

「金なし場所なしホテルなし 開幕あと3年 東京五輪影響で高校総体 史上初中止危機」(7月24日)

 え、え、え! 高校総体(インターハイ)が五輪のためにピンチ?

 最大の理由は開催経費という。

自治体に五輪以外の予算がなく、インターハイが中止!?

 2020年のインターハイは東京五輪決定前から、北関東ブロック(群馬、茨城、栃木、埼玉の4県)での開催が決まっていた。だが五輪が決まったことで北関東4県には、五輪のキャンプ誘致を目指す市町村が多く「予算に余裕がない」と断られるケースが続出したのだ。

 そのため、

《全国高体連はひとまず、2020年大会を初の分散開催を決定。北関東4県で11競技を行うほか、愛媛、長崎、青森など6県で6競技開催にこぎ着けた。それでも全30競技のうち、陸上、体操、柔道など13競技の開催会場が未定だ。》(同・サンスポ)

 そして、最も驚いたのが次のくだり。

《 残る13競技開催に必要な額は約7億円。全国高体連は「インターハイ特別基金」を設立したが、23日までに集まったのは約1400万円だけ。大会関係者の間には、運動部に所属する全ての高校生から応援費を集める“超極論”も浮上している。》

 開催費を高校生に負担してもらう!?

 さっそく私はこの日「荒川強啓デイ・キャッチ!」(TBSラジオ)で、記事に登場している全国高体連・奈良隆専務理事に直接話を聞いてみた。分散開催を決めたが、まだ開催地がすべて決まっていない理由はやはり「お金」だという。

【次ページ】 「インターハイ特別基金」でなんとか寄付を!

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