ゴルフを広める人がシングルハンデの必要はない。

　橋爪氏は1993年のJリーグ開幕を前に、川淵三郎チェアマン（当時）にデモテープを持ち込み、リーグのテーマソングを手掛けている（作曲はTUBEのメンバーである春畑道哉）。ちなみに当時「サッカーは11人でやるもんだってことすら、僕は知らなかった」という。

　そのスポーツへの理解度と愛着が、必ずしも団体に利益をもたらすとは限らない。ゴルフ界の有能なビジネスマンが、シングルハンデである必要もないということだ。

　男子ツアーは今年、ようやくインスタグラムなどのSNS戦略に積極的に取り組み、会場で懸命に素材を集めるスタッフの姿もある。試合会場ではご法度とされていた写真撮影を一部エリアで解禁するなど、独自の施策もあり、選手たちのファンサービスへの意識も少しずつ高まってきたように感じる。そして他方では、ツアーが水面下で進行させている新しいプロジェクトも……。

　なんだか批判めいた暗い話題にはなったが、危機感に迫られ変化を求める機運は少なからずある。

　プロゴルファーひとりひとり、彼らが放つ1打1打が本来は魅力的なコンテンツのはず。その発信方法がいま、いや、長らく問われている。

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