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「絶対にプロ野球選手になる!」
DeNA熊原健人が“仙台”でかなえた夢。

posted2017/07/28 11:00

 
「絶対にプロ野球選手になる!」DeNA熊原健人が“仙台”でかなえた夢。 <Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

text by

福田剛

福田剛Tsuyoshi Fukuda

PROFILE

photograph by

Hideki Sugiyama

仙台大学初のプロ野球選手となった熊原健人投手。高校時代に全国的に無名だったピッチャーを急成長させた、母校・仙台大学で夢を追い続けた日々を振り返る。

 2015年10月22日、仙台大学初のプロ野球選手が誕生した日。当事者である熊原健人投手は、ドラフト2位で指名されたライブ中継を見ながら、不思議な感覚に襲われていた。

「仙台大学に入学するときに絶対にプロ野球選手になると決めて、大学4年間を過ごしてきました。ドラフトで指名されて目標が叶ったことはすごく嬉しかったんですけど、自分の名前が画面の中にあるのが現実とは思えなくて……。まるで夢を見ているような感じでした」

 それもそのはず、仙台大学に入学した当初は、まさか4年後にプロ野球選手になるとは誰も思っていないような、全国的には無名のピッチャーだった。

「ストレートは140kmそこそこ、コントロールも悪かったですね。甲子園に出ることもなかったし、高校卒業後も野球を続けたかったんですがどこからも声がかからず、家業を継ぐことが決まっていました」

 そんな熊原投手の運命を大きく変えたのが仙台大学野球部の森本監督だった。

「高校を通して、入学を勧めていただきました。仙台大学は実家のすぐ近くにあったこともあって、東北唯一の体育大学で、トレーニング施設が充実していることもよく知っていたので、自分を成長させることができると思って入学を決断しました」

 家族会議で家業を継ぐことを免除され、大学進学を許された彼が、心に誓ったのがプロ野球選手になることだった。その想いを実現させることができる環境が仙台大学には揃っていた。

「ウェイトトレーニングの設備が整っているし、トレーニングを指導してくれるトレーナーの方もいる。これだけの設備が整っている大学は珍しいと思います」

【次ページ】 150km超の速球を手に入れた「宝物のような時間」。

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