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ACLベスト8は浦和の“宿題”だった。
延長の戦い方と、引きすぎない勇気。 

text by

轡田哲朗

轡田哲朗Tetsuro Kutsuwada

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posted2017/06/01 11:25

ACLベスト8は浦和の“宿題”だった。延長の戦い方と、引きすぎない勇気。<Number Web> photograph by AFLO

0-2でファーストレグを終えた時、浦和のファンは「またか」と思ったことだろう。しかし、今年の彼らはひと味違うのだ。

10年前のACL優勝を知る選手は2人だけになった。

 リードしてからの戦術的な試合の進め方、90分間と延長戦におけるレギュレーション上でのアウェーゴールの違い、そして試合に臨むにあたってのメンタル面。全てにおいて、1年前の苦々しい思いは生かされた。

 浦和は'07年にACLで優勝しているが、当時を知るメンバーは阿部勇樹と平川忠亮しか残っていない。遠征のスケジューリングなどの面でクラブにノウハウは蓄積されているにしても、ピッチ上のチームは新たな方法でチャンピオンを奪いに行くに等しい。

 だからこそ西川は「ここを勝てば、今までに見たことがない景色をチーム全員で見られると思っていた」と力を込める。昨年の自分たちを越え、アジアを舞台にした戦いを続ける権利を掴み取った浦和は、どのような未来を切り開いていくだろうか。

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柏木陽介

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