オリンピックへの道BACK NUMBER
五輪前年に調整法を変えない勇気。
渡部暁斗、竹内智香が得た経験値。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byAFLO
posted2017/05/31 08:00
スキー連盟が初開催した「SAJ SNOW AWARD」。冬季競技の露出を増やす以外の価値もそこにはあった。
普段は会わない様々な競技の選手との意見交換の場に。
竹内は、こんな話もしていた。
「いろんな種目のトップ選手が集まることで、自分自身の中でスイッチが入るというか、頑張ろうと思った1日でした」
竹内にとって刺激となった表彰式は、参加した他の選手たちにとっても同様だった。
高梨は「見て、考えるいい機会になりました」と話していたし、堀島もまた、「刺激を受けました」と語った。
経験者たちに接することで、気づきや発見があれば、それは若い選手にも財産になる。竹内や渡部らのオリンピックシーズンの進み方もまた、参考になるはずだ。
ふだんはなかなか会う機会のないさまざまな種目の、ベテランから若手、さらには元選手たちも一堂に会す場には、そうした意義もあったのではないか。
「来年は最優秀賞がほしいなあ」
そんな言葉が選手から聞こえてきたことも、そう感じさせた。