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ソウルスターリング、やはり怪物。
オークスの直線で5回替えた「手前」。

posted2017/05/22 11:20

 
ソウルスターリング、やはり怪物。オークスの直線で5回替えた「手前」。<Number Web> photograph by Yuji Takahashi

2歳女王のその後は、実はかなり明暗が分かれる。3歳でも頂点に立ったソウルスターリングは、ウオッカ、ブエナビスタのようなスターの道を歩くのか。

text by

島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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photograph by

Yuji Takahashi

 世界にその名を轟かせた「怪物」の娘も、やはり怪物だった――。

 第78回オークス(5月21日、東京芝2400m、3歳牝馬GI)を、クリストフ・ルメールが騎乗した1番人気のソウルスターリング(父フランケル、美浦・藤沢和雄厩舎)が制し、圧倒的支持を得ながら3着に敗れた桜花賞の雪辱を果たした。

 スケールの違いを見せつけての快勝だった。

 メンバー中一番の好スタートを切ったソウルスターリングは、抜群の手応えでコースロスのない内目の2、3番手を進み、直線で楽に抜け出し、2着に1馬身3/4の差をつけた。

 勝ちタイムは2分24秒1。2012年にジェンティルドンナが叩き出した2分23秒6のレースレコードに次ぐ、オークス史上2番目に速いタイムだ。

 ジェンティルドンナは、前半1000m通過59秒1という速い流れを、後方4、5番手からラスト3ハロン34秒2の脚で差し切った。それに対して、今年は前半1000m通過が1分1秒7というスローペースだった。

 ソウルスターリングの上がりは34秒1。さらに速い33秒9の脚を使った馬も2頭いた。今年のほうが、最後に速い脚を使いやすい流れだったからこの数字になったわけだが、それでも、レース自体の上がり4ハロンが45秒7というのには驚かされた。前週のヴィクトリアマイルのそれが46秒0だったから、古馬のマイル戦より速かったのだ。

勝負どころから突然ハイスピードの消耗戦に。

 東京芝コースのラスト800m地点は、3、4コーナー中間の勝負どころだ。そこからゴールまでこれだけの速さで流れたということは、スローの瞬発力勝負になったというより、勝負どころから突然ハイスピードの消耗戦になった、と見るべきかもしれない。

 ただでさえ前が流れ込みやすい馬場状態だったことに加えあれだけ速い上がりのなか、絶好位につけた馬にあの末脚を使われては、後ろは何もすることができない。

 母スタセリタとこの馬とで、フランスと日本のオークスを制したルメールは、「本当に強かったです。4コーナーで少しスペースがあったのでペースを上げた。直線では長くいい脚を使ってくれました」と喜びを語った。

【次ページ】 普通のスケールでは測れないラスト500mの走り。

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