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原口元気のミドルが攻撃を作る。
年末の特訓は引く相手のために。

posted2017/03/27 12:45

 
UAE戦後半にはゴール前の絶好機で岡崎慎司へのパスを選択した原口。連続得点記録より、チームの勝利を願うプレーだった。

UAE戦後半にはゴール前の絶好機で岡崎慎司へのパスを選択した原口。連続得点記録より、チームの勝利を願うプレーだった。

text by

ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

PROFILE

photograph by

Takuya Sugiyama

 原口元気は、喜んでいた。

 3月23日、アウェーの地でUAEを2-0で下した試合を後押ししたサポーターへ挨拶をしたあとのことだった。ロッカールームへと向かうなかで、殊勲の先制ゴールを決めた久保裕也を原口が見つけた。後ろから近づき、ジェルで固めたヘアスタイルが乱れるくらいに、頭をはげしくなでた。

「あれは、嬉しかったから。裕也も初ゴールでしょう? クオリティーは間違いないからね。彼自身も、決めたことによって、自信もついてくるだろうし。ホント、良い選手だから。まぁ、負けられないですけどね(笑)」

 今回の最終予選での4試合連続ゴールの記録が途絶えたにもかかわらず、後輩のゴールを、自分が決めたかのように祝ったのにはもちろん、理由があった。

 実は、原口は、UAE戦に臨むにあたり一抹の不安を抱えていた。

 原因は、代表に合流する直前の試合にある。所属するヘルタ・ベルリンでのケルンとの試合では、2失点に絡んでしまっていた。

日本代表の「チームの中心選手」としての意識。

「ケルン戦でフィーリングが悪かったので……。UAE戦ではまず守備をしようと思っていて。前半は守備をして、後半は絶対に空いてくるなと。そこで空いてきたら、自分のやりたいプレーが出来る。そういう意味では頭はすごくクリアになっていたから。

 今までの自分だったら、引きずる部分が多かったので。そういう意味では持ち直せたし、そこを持ち直したというのは、自分自身強くなれてきているかなと思うし」

 すべての試合に最高の状態で臨めるわけではない。だがチームの中心選手として、どんな状況下でもチームが勝つためのパフォーマンスを見せなければいけない。それが出来なければ、ベンチに追いやられる。ベストの状態ではないときに、何ができるのか。それがこの試合の自分自身に課したテーマであった。

 もちろん、それだけではない。UAE戦では、チームが成長するために何が必要なのかも念頭においていた。

【次ページ】 代表での難しい戦い方に対して、一切言い訳をしない。

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