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父が夢見たレイカーズ像を娘が継承。
再建はマジック・ジョンソンと共に。 

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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photograph byYoko Miyaji

posted2017/03/20 08:00

父が夢見たレイカーズ像を娘が継承。再建はマジック・ジョンソンと共に。<Number Web> photograph by Yoko Miyaji

ジニー(中央)、ジャニー(右)、そしてペリンカの妻。低迷しているとはいえ、レイカーズを思う気持ちは同じである。

10年前も協力しあい、考えを交換し、耳を傾けた。

 マジックとジニーが新GMとして選んだのは、敏腕エージェントのロブ・ペリンカだった。コービー・ブライアントのエージェントとして、長年レイカーズとはパートナーのように協力しあってきたペリンカは、レイカーズのGMになることを「まるで“When Harry met Sally”(邦題『恋人たちの予感』)のようだった。長い時間を共に過ごしたら、そういったことも起こるということ」と、長年の友人が結婚するストーリーを描いた映画に喩えた。

 ペリンカは10年前、レイカーズが岐路に差し掛かっていたときに、ブライアントと共にドクター・バスに呼ばれて家を訪れたときの衝撃を鮮明に覚えているという。

「みんなでテーブルに座り、ビジョンを共有しあった。何を変える必要があるのかを話し、協力しあい、お互いの考えを交換し、耳を傾けた。それはとてもパワフルだった。ドクター・バスがドクター・バスたる存在だったのは、彼の人への接し方、問題解決の図り方があるからなのだ、と気づいた。今、このチームに起こっているのも、そういうことだ」

レイカーズを世界で一番グレートなフランチャイズに。

 ビジョンを共有し、意見を交換し、協力して前に進む──。ドクター・バスがいなくなってから、レイカーズに欠けていたことだった。兄妹の分断が、チームの内部をも二つに分け、チームのアイデンティティを見失っていたのだ。

 3月9日、ペリンカGMの就任を正式に発表した記者会見の前日、ジニー、マジック、ペリンカを始めとするレイカーズの幹部が集まり、ドクター・バスがやっていたようなビジョンと意見を交換するミーティングを行ったという。

「ドクター・バスがやっていたような、共同作業の精神があった。ビジョンが投げかけられた。レイカーズを世界で一番グレートなスポーツ・フランチャイズにするようにというジニーからのチャレンジを、これから、私たちが実行に移していく」

【次ページ】 ひとつにまとまった「レイカーズ2.0」、新章へ。

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