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「まだバルサとはやりたくないかも」
レスター岡崎慎司、CLで再び奇跡を。

posted2017/03/17 07:00

 
「まだバルサとはやりたくないかも」レスター岡崎慎司、CLで再び奇跡を。<Number Web> photograph by AFLO

メガクラブのストライカーのように得点を量産しているわけではない。それでも岡崎の献身性はレスターを勝たせる大事なエッセンスである。

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寺野典子

寺野典子Noriko Terano

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AFLO

 試合終了の笛が鳴るとベンチに座っていた選手たちがピッチの仲間の元へと走った。

 セレブレーションが終わるとその輪から、岡崎慎司はいったん離れ、歓喜に揺れるスタンドを感慨深そうに眺めていた。

 3月14日、チャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16セカンドレグ。セビージャを2-0で破ったレスターがベスト8進出を決めた。1-2で敗れたファーストレグ直後にラニエリ監督を解任せざるを得なかったチームは、息を吹き返した。

「監督はもうひとつ上のサッカーを目指そうとしているのかもしれない」

 今季序盤、岡崎はこう話していた。

 昨季、奇跡のプレミア優勝を果たしたレスターはオフに大型ストライカーのスリマニ、速さのムサを補強した。ポゼッション率にこだわらず、カウンターだけでは、CL出場で増加する試合を乗り切れないとラニエリは考えたのだろうか。ラニエリがスリマニらを重用したことで、岡崎は先発から外れることになった。しかし結果的にレスター本来の強みである前からのプレッシングと身体を張った守備、ハードワークを失った。

シェークスピア暫定監督体制になり、スタメンに復帰。

 対戦相手に恵まれたCLグループリーグこそ首位通過したものの、リーグ戦ではことごとく勝てなかった。思惑通りに回らない現実を前にしたラニエリは、改善を試みようと様々な選手を起用し、フォーメーションを変え、戦術面にも手を加えるが、状況は好転しない。

 結果が出なければ、控え選手の不満は次第に大きくなる。先発の11人、ベンチ入りメンバー、それ以外の選手……あらゆる立場の選手の気持ちをコントロールするのも指揮官に求められる仕事であるはずだが、移籍を申し出る選手が出るほど、チームは混乱していた。

 そんな状況にあったレスターは、監督解任で一変した。

 シェークスピア暫定監督にとって初戦となるリバプール戦。岡崎をはじめ、移籍したカンテ以外の昨季主力をスタメンで起用して3-1で快勝すると、続くハル戦にも連勝する。その勝利の要因は単純なものだった。

【次ページ】 ビビらず行って負けても、レスターらしくていいやん。

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