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<平昌で20年ぶりの五輪出場へ>
カーリング日本男子の“攻める力”

posted2017/03/28 16:00

 
<平昌で20年ぶりの五輪出場へ>カーリング日本男子の“攻める力”<Number Web> photograph by AFLO

日本選手権で5連覇を達成し、4月の世界選手権に日本代表として参戦するSC軽井沢ク。攻撃力を活かし、平昌五輪出場を目指す。

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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AFLO

長野以来の五輪出場が目前に迫ってきた。カーリング日本男子は世界とどう戦うのか。

 彼らが長年抱いてきた夢が、いや彼らだけではない、多くの人々の悲願が現実となろうとしている。

 4月1日、カーリング男子の世界選手権がカナダ・エドモントンで開幕する。出場するのはSC軽井沢クラブ。昨年の世界選手権で日本男子初のベスト4進出、パシフィック・アジア選手権では日本男子15年ぶりの優勝を飾った。日本男子で最も世界上位に近づいたチームである。

 チームの原点は、1998年の長野五輪にある。当時、中学1年生だったスキップの両角友佑と小学2年生だった弟、リードの公佑は軽井沢で開催されたカーリングを観戦する。日本とアメリカとの名勝負に心を動かされると、兄はカーリングを始め、弟もそのあとを追った。

「オリンピックで戦いたい」

 その思いとともに、競技人生を歩み始めたのである。セカンドの山口剛史、サードの清水徹郎、両角兄弟からなるチームは’07年の日本選手権初優勝から3連覇、’13年から今年まで5連覇を達成し、まぎれもなく日本男子を牽引する存在となった。

メンバーは、左からスキップの両角友佑、サードの清水徹郎、セカンドの山口剛史、リードの両角公佑。

 一方で、海外の壁を破るのは容易ではなかった。カーリングはオリンピックに継続して出場していることもあって日本では女子が注目される。だが世界では男子の人気が高く、ハイレベルな試合が展開される。イメージと異なり筋力も大きな要素で、ストーンを滑らせるスピードやスイーピングに違いが表れる。男子ではダブルテイクアウトは珍しくないし、トリプルテイクアウトもそうだ。戦略にも広がりがあり、それが試合の醍醐味を生む。レベルの高さゆえに、日本男子は長野五輪後、オリンピック出場を逃し続けた。

 SC軽井沢クラブも国際大会に出場しては跳ね返された。戦いぶりが批判されることもあった。彼らがきわめて攻撃的なスタイルだったからだ。「もっと守備的にした方がいいのではないか」。上位に食らいつくだけなら守備的に戦うのがいいかもしれない。それでもスタイルを変えなかった。トップを目指すなら攻撃的でなければいけない――技術に磨きをかけ、やがて揺るがない方針は実を結び始めた。’13年の世界選手権で強豪カナダを破り、’14年からは1桁順位に定着。昨春、ついにメダルまであと一歩に迫ったのである。

【次ページ】 五輪出場の先に思い描くものはメダル、頂点。

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