鹿島も、他のJクラブもさらに成長する貴重な機会に。

　今回の鹿島vs.レアルで言えばモドリッチのゲームコントロールもそうですし、上手く抑え込んでいたはずなのにハットトリックしたロナウドの決定力もそう。

　彼らの圧倒的な能力を体感できるのは、ピッチに立った選手にだけしかできないこと。

　鹿島は今回の決勝戦を常にイメージして試合に臨もうとの思いが強くなったはずです。鹿島にはこれまで何度も大一番を経験して、タイトルを獲得してきた歴史がある。

　だからこそ鹿島は今回のレアル戦で、もっと強くなるきっかけを手に入れたのは間違いない。

　今後に向けた成長という部分では鹿島だけでなく、他のJクラブの選手たちにも貴重な経験としてほしいと思います。Jリーグで毎年対戦している鹿島が、レアルという世界のトップクラスと戦ったことで「できること、できないこと」の両方がハッキリと見えた。それは感覚としてイメージできるものだと思います。

　来年のクラブW杯は、ACLを制覇しないと出場権は取れない。鹿島をはじめとした来季のACL出場チームはJリーグとともにアジアでもタフに戦って、またクラブW杯でレアルのようなビッグクラブと対戦するという目標を持ってほしいなと願っています。

（構成・茂野聡士）