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WEC富士6時間耐久レースで、
ハイブリットの“超”加速力を堪能せよ!

posted2016/09/28 10:50

 
WEC富士6時間耐久レースで、ハイブリットの“超”加速力を堪能せよ!<Number Web> photograph by TOYOTA

アメリカのテキサスで開催された前戦では、小林が3位、中嶋が5位に入っている。富士では絶対に負けられない!

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大串信

大串信Makoto Ogushi

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 今年のFIA世界耐久選手権(WEC)シリーズ第7戦富士6時間耐久レースが迫ってきた。

 開催日時は10月14日から16日まで。シリーズ第3戦ル・マン24時間レースで伝説の幕切れを迎えたトヨタTS050 HYBRIDが、故郷のファンの前で雪辱を期して臨むホームレースである。

 昨年までの自然吸気V型8気筒エンジンとスーパーキャパシタの組み合わせに対して、今年のTS050 HYBRIDはV型6気筒ツインターボチャージャーエンジンとハイパワー型リチウムイオンバッテリーの組み合わせ。まったく性格の異なるマシンに生まれ変わった。

 燃料流量の規制は昨年より厳しくなったが、ル・マンで記録された決勝中のベストラップタイムは1.2秒向上した。今年の富士でも、TS050 HYBRIDは迫力ある走りを見せてくれるはずだ。

小林可夢偉と中嶋一貴、そして富士の見どころ。

「WECで富士を走るのは今年が初めてなんです」と話すのは、今年からWECシリーズLMP1クラスにTOYOTA GAZOO Racingからフル参戦する小林可夢偉だ。

「ただ今までトヨタは、富士ではいい成績を残しているので、今年のクルマのパフォーマンスからいくと、良い結果が出せそうだなと見ています」

 一方、ル・マンの優勝を目前で取り逃がしたチームメイトの中嶋一貴も、「富士は、僕らのクルマに合っているサーキットだと思っているので期待しています。たぶん見ていて、面白いレースになると思います。ル・マンではメーカー間のレースペースの差が小さくて面白いレースでしたが、富士はそれ以上に差が少なくなるはず。そこに食い込んでいって、前につきぬけたいです」と語る。

 富士での見どころは、なんと言っても長いストレートでの最高速と第1コーナーでのエネルギー回生+ブレーキングだろう。1トン弱の車体が300km/hを超えるスピードでストレートを駆け抜け、一気に100km/hまで減速する。そのときエネルギー回生が行われてバッテリーへ充電が行われる。

 回生されたエネルギーは、コーナーの立ち上がりやオーバーテイク時の加速「ブースト」として用いられる。TS050 HYBRIDはフロントにモーターを搭載する4輪駆動で、その加速は異次元のものである。

【次ページ】 周回遅れの車両を抜きながらも、速く走る技術。

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