「僕が取られた4点目のPKが非常に痛かった」

「僕が取られたPKが非常に痛かった。相手は後半最初から前に出てくるから我慢していこう。そう、テグさんに言われていたし、その通りになったんですが我慢できなかった。3点目も大きかったですが、この4点目が試合を決めてしまった」

　このシーン、塩谷がボールをカットした後、塩谷と室屋成が譲り合って相手に割って入られ、塩谷が引っ掛けた形になった。アフリカ勢との対戦は昨年のクラブW杯でマゼンベとの試合で経験していたが、足が伸びてきたり、ドリブルしてもボールの置き所が遠く、ボールを取れないことは経験したことがなかった。結局、アフリカ特有の身体能力に戸惑い、連動した守備ができずに5失点を食らって初戦を失った。

中2日のコロンビア戦、修正は非常に難しいが……。

　しかし、まだ終わったわけではない。

　その気になれば守備の修正はできる。「球際が弱かった」と興梠慎三や中島翔哉ら複数の選手がそう言ったが、これは意識を徹底することで変えられる。

「いろんなことをしなきゃいけないとみんなも感じていると思うけど、そう思ったとしても明日すぐにできるわけじゃない。実際、試合まで中2日ですと練習でいろんなことを修正していくのは難しくなると思うんで、まずはミーティングなどで試合のフィードバックされたものをGKやボランチ、最終ラインを含めた選手でまず話し合う。あとはシンプルに中を切って外にいかすとか、できることからしっかりやっていく。そうしてチームとしてどれだけ守れるか。それを選手がピッチで表現しないといけないと思います」

　守備が崩壊して大敗を喫し、OA枠で守備の中心でもある塩谷への風当たりは強くなっている。それがOAとしてチームに加入した責任でもある。もともとリーダーシップを執るタイプではないが、先頭に立って球際にガツンと厳しくいけば若い選手も続き、守備を引き締めることができるはずだ。

「守備がどれだけできるかっていうのが次はほんまに重要になってくる」

　コロンビア戦、OAとしてチームに加入した塩谷の覚悟が試される。